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長崎丸山遊廓 江戸時代のワンダーランド 講談社現代新書2630
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長崎丸山遊廓 江戸時代のワンダーランド 講談社現代新書2630

赤瀬浩(著者)

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長崎丸山遊廓 江戸時代のワンダーランド 講談社現代新書2630

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2021/08/18
JAN 9784065249604

長崎丸山遊廓

¥1,320

商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2023/07/27

江戸吉原に関する本を読むことが多かったが初めて地方の遊郭に関するものを と選んだ。 丸山のデータや特徴は吉原ものを読んできた自分にとってびっくり。びっくり。またびっくり。 そこに記されるのは幼い少女が奴隷として売却される、1人1人人間の過酷な記録なので面白がったり驚いたりするだけ...

江戸吉原に関する本を読むことが多かったが初めて地方の遊郭に関するものを と選んだ。 丸山のデータや特徴は吉原ものを読んできた自分にとってびっくり。びっくり。またびっくり。 そこに記されるのは幼い少女が奴隷として売却される、1人1人人間の過酷な記録なので面白がったり驚いたりするだけではこの本を読んだことにはならないんだろうけど、生き地獄に少女を突き落として経済のエンジンをかけるのは今も昔も変わりなく。

Posted by ブクログ

2022/08/24

先日1995年初版の吉見義明さんの「従軍慰安婦」を読んでいて、「陸軍では、上海派遣軍の岡村寧次参謀副長副参謀長が海軍の慰安所を参考にして、1932年3月から(慰安所の)設置あたった。その回想によれば、上海で日本軍人による強姦事件が発生したので、これを防ぐため長崎県知事に要請して『...

先日1995年初版の吉見義明さんの「従軍慰安婦」を読んでいて、「陸軍では、上海派遣軍の岡村寧次参謀副長副参謀長が海軍の慰安所を参考にして、1932年3月から(慰安所の)設置あたった。その回想によれば、上海で日本軍人による強姦事件が発生したので、これを防ぐため長崎県知事に要請して『慰安婦団』を招いたという(稲葉正夫編『岡村寧次大将資料』戦場回想編)。シベリア・アジア・太平洋各地に、売春のために身売りなどで出て行かされた『からゆきさん』は、長崎県出身女性が多かったので、陸軍はまずそれに目をつけたのだろう。」と記載があり、なぜ長崎県の女性なのかとの疑問が残ったままモヤモヤしていていた。その後、時々参考にしている福岡県弁護士会の書評を閲覧していたら赤瀬浩さん「長崎丸山遊郭」が目にとまり、モヤモヤの答えとなるべき書籍ではないかと早速購読した。 前振りは長くなったが、従来から交易のあった中国や韓国に加え、16世紀になってポルトガルや阿蘭陀(オランダ)船も来港するようになった。徳川幕府で鎖国令が引かれ、徳川幕府では長崎の出島を交易の中心に、阿蘭陀や東南アジアを含む唐人が来港するようになり、博多から来た遊郭業者などによって、丸山遊郭を中心とした遊郭や町が広がっていった。家族や各町は遊女たちの稼ぎで生活し、妙齢(概ね25歳)を過ぎれば、地域に戻って結婚し、その子供たちが禿(7歳~15歳)として遊女に付き、貧農である長崎の町が大きく発展し、島原や天草からも遊女が集まるようになった。遊女たちは、オランダ人や唐人対して手練手管を駆使して、遊行費の出費や贈答品などを入手し、家族や地域に還元した。芸を磨き、多国の言葉を駆使し、マネジメント力を身につけた遊女たちは地域の大きな力になっていたのだろう。 明治となり、遊郭は廃止され、公娼制と貸座敷制へ移行する中で、丸山遊郭も大きく変化した。その時代の変化の中で、多言語で会話できる長崎の女性たちは「からゆきさん」となり、慰安婦になったのではないかと推理するが、その背景を調べるのは今後の課題となりそうだ?

Posted by ブクログ

2022/01/16

世の中には表もあれば裏もある。歴史もいろいろある。教科書にはまず掲載されないが人間がいれば必ず発生する業界を取り上げている。 遊郭は女性が自分の性を最大限武器にして男の気分を良くして釣り、お金を儲ける商売だ。大名や豪商がスポンサーになって「推し」になれば、いい金づるにな...

世の中には表もあれば裏もある。歴史もいろいろある。教科書にはまず掲載されないが人間がいれば必ず発生する業界を取り上げている。 遊郭は女性が自分の性を最大限武器にして男の気分を良くして釣り、お金を儲ける商売だ。大名や豪商がスポンサーになって「推し」になれば、いい金づるになる。有名なのが江戸にあった吉原だ。 今回の本では長崎の遊郭社会を取り上げている。他との最大の違いは、唐人やオランダ人を相手にしていたことだ。 長崎は鎖国時代も日本唯一の貿易の窓口として唐人やオランダ人との交易を行っていた。交易でやってくる者たちは男だらけだ。そうなると女性を求める者も出てくる。なれない異国だけに寂しさを紛らわすために女性に心のすき間を埋めてもらおうとする。 ここで遊郭の出番となる。長崎にとって遊郭の存在は、セールスポイントとなる地元の商品がない中での唯一の資金源となっていた。 その上、地元の貧しい家庭出身で、実家とも繋がりがあり、遊女になったあとも関わりがあった。遊女奉公を終えると実家に戻り結婚、出産をするの普通の生活だった点で他とは違っていた。 読んでいくと遊郭という特殊な世界で繰り広げられていた様々なことがあったのだなと思った。今の時代だとかみつかれることだが、江戸時代にあった歴史の事実として知っておくのも必要だな。

Posted by ブクログ