商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | みすず書房 |
| 発売年月日 | 2021/07/13 |
| JAN | 9784622090168 |
- 書籍
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疾病捜査官
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疾病捜査官
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商品レビュー
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著者はグローバル公衆衛生の専門家。特にバイオテロや新興感染症に造詣が深い。1990年代から2010年代にかけて、米国疾病対策センター(CDC)で感染症対策に当たった。本書はこの間、世界中で発生したアウトブレイク(感染症の集団発生)に対応してきた著者の経験談をまとめたものである。原...
著者はグローバル公衆衛生の専門家。特にバイオテロや新興感染症に造詣が深い。1990年代から2010年代にかけて、米国疾病対策センター(CDC)で感染症対策に当たった。本書はこの間、世界中で発生したアウトブレイク(感染症の集団発生)に対応してきた著者の経験談をまとめたものである。原題はThe Next Pandemic -On The Front Lines Against Humankind's Gravest Dangers(「次なるパンデミック-人類の深刻な危機に対する最前線」)。 原著初版は2016年であり、つまり新型コロナウイルス感染症(COVID-19)蔓延以前なのだが、そう、コロナ以前からさまざまな感染症の懸念すべき大流行はあったのだ、と思い出させられる。エボラしかり、SARSしかり、インフルエンザしかり。 2020年に序文を付して新版が出ており、これを基とした邦訳は2021年に刊行されている。コロナを念頭に置きつつ、過去30年ほどの感染症蔓延とその封じ込めを振り返る形である。 著者はニューヨーク生まれだが、両親はパキスタン出身のイスラムである。医学部に進み、小児科と内科の研修を受けた後、臨床医ではなく、公衆衛生の道を選んだ。 「疾病捜査官」としての仕事は、意外に地味というか、足に頼るタイプのもので、感染症の萌芽の知らせを受けると、現地に赴いて、感染源を探り、感染の連鎖を止めるよう尽力する。 「ある国のある場所で、こういう感染症が発生し、感染を広めるきっかけになったのはこの人物がこのように行動したからで、結果的に全地域に何名ほどの感染者が出た」と発表できるまでには、地道な調査が実は必要である。複数枚のジグゾーパズルから1枚を組み立てるようなものだ。最初は病原体すら判明しなかったりするし、症状も患者によってさまざまで決してわかりやすいものではない。 現地が交通が不便であれば、そもそも行き着くことが困難であったりする。政情が不安定な地もあれば、文化の違いが障壁となることもある。 感染症で亡くなった人を直ちに隔離しようとしても、弔いの際には死者に触れ、撫でさするのが習慣であれば、遺体を持ち去ろうとする見ず知らずの防護服を着た余所者に遺体をあっさり渡すとは限らない。 著者が在任中はまた、アメリカ同時多発テロ事件が起きた時期でもあった。 見た目がイスラム系の著者は移動の際に怪しまれ、空港で止められたこともあった。何とか疑いが晴れ、家に到着した著者の下に、炭疽菌テロ疑い事案の一報が入り、容疑者から民衆を守る戦士に早変わり、などという挿話もある。 同時多発テロからまもなく発生した事件であったため、アルカイーダの関与が疑われたこの事件は、実際のところ、アメリカ人科学者の単独犯だったとされている。 このあたりの経緯もなかなか興味深い。 感染経路の特定から、蔓延の防止まで、目に見えない細菌やウイルス相手の戦いの難しさが随所で語られる。 新型コロナウイルスもひと段落はしたが、人や物の動きが流動的な今日、次のパンデミックが起こらない保証はない。どんな病原体がその原因になるかも不明である。網羅的な予防対策や、ことが起きたときに、国際的に連携を取り合って対処することも必要だろう。 米政権が代わってから、CDCも予算を減らされたり、トップが交代を余儀なくされたりという話も聞く。いささか心配なところではある。
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感染症封じ込めのための仕事の現場を臨場感ある文章で楽しめる。 楽しめると書くと、不謹慎なような気もするが、感染症という常に身近に存在していても、自分が罹るまではなかなか意識することのない事柄について、認識を改める一助になった。 特に、エボラ出血熱やエイズに対して、漠然と恐ろしさを...
感染症封じ込めのための仕事の現場を臨場感ある文章で楽しめる。 楽しめると書くと、不謹慎なような気もするが、感染症という常に身近に存在していても、自分が罹るまではなかなか意識することのない事柄について、認識を改める一助になった。 特に、エボラ出血熱やエイズに対して、漠然と恐ろしさを感じていたのに対して、身近なインフルエンザや、現状のコロナウイルスに対しては慣れのような感覚が自分に生まれていて、この本をきっかけに、過大な恐怖心と、薄まっていた危機感を正してもらえたような気がする。 また、定期的に起こるウイルスの変異によってパンデミックが引き起こされる可能性が常にあること、それを防ぐためにワクチン接種や、基本的な感染対策を実行し続けることが有効であることも理解できた。 基本であるからこそ怠りがちな手洗いうがい、マスクの使用について見直そう、と改めて思えたのは、すごく大きな気持ちの変化だった。
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イワケン本棚から。コロナ前の書ながら、結局コロナ渦でも繰り返されることとなったあれやこれやが、予見のように記されている。そして、項目ごとに見れば、それぞれ興味深く読めるんだけど、一冊通してとなると、だいぶしんどいことになってしまう。一気に通読しました!みたいな本ではなく、ふとした...
イワケン本棚から。コロナ前の書ながら、結局コロナ渦でも繰り返されることとなったあれやこれやが、予見のように記されている。そして、項目ごとに見れば、それぞれ興味深く読めるんだけど、一冊通してとなると、だいぶしんどいことになってしまう。一気に通読しました!みたいな本ではなく、ふとした時に少しずつ紐解いて、っていう読み方が向く本。そして、自分はその読み方をしなかったのでこの評価。
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