シャルル・ドゴール 歴史を見つめた反逆者

ミシェル・ヴィノック(著者), 大嶋厚(訳者)

• 販売会社／発売会社: 作品社
• 発売年月日: 2021/06/30
• JAN: 9784861828577

商品レビュー

2024/11/23

シャルル・ドゴールは、どのような人物だったのだろうか。反逆者というサブタイトルは、彼の偉業を象徴する言葉のようだ。有名な史実は、自由フランスの結成とアルジェリアの独立承認か。その二つが、当時のフランスの主流派ではなかったから。故に、反逆なのだろうが、現在のフランスは彼がいなければ、また違う国になっていたはずだ。

反逆できるのは、影響力があるから。影響力を発揮するには、権威を持たねばならない。

当時、ドゴールは、軍の頂点にいたわけではない。その彼が、ドイツとの休戦協定を拒絶し、フランス国民に戦闘の継続を呼びかけた。ドゴールに従う者は、ほとんどおらず英首相ウィンストン・チャーチルだけが彼を支援し、自由フランスの指導者となることを可能にした。イギリスに亡命し、ロンドンからラジオを通じて「フランス国民への呼びかけ」を行ったことは有名。この演説で、彼はフランスの降伏に反対し、ナチスへの抵抗を呼びかけた。彼の主張と行動はフランスの国際的地位と誇りを守る上で非常に重要だった。

そうした抵抗についての内情が本書で語られる。

ー　彼はルーズヴェルトへの書簡でこう書いた。「私は政治家ではありませんでした。これまでの人生では、私は専門領域の内部にとどまっていました。（中略）私が初めに祖国に対しての呼びかけを行なったのは、軍事的な面からでした」。彼の政治との関わりは、必要に迫られてのものだった。ペタンとの対立が始まった一九四〇年には、彼は国防担当閣外相だった。レイノーに代わってペタンが首相になると、彼は普通の軍人に戻った。しかし、彼は他の軍人とは異なり、反抗的だった。成立するや否やヒトラーに休戦条件を照会した新内閣に反対する彼は、不服従の行為によって政府と絶縁した。

こうした葛藤はアルジェリアの独立承認でも見られた。多数派や主流派に対抗する勇気、それを実行できる力。語り口も淡白な内容ではあるが、本書にその魅力が凝縮される。

2021/08/29

シャルル・ドゴールに興味あって手にした本ですが、読みきれませんでした。翻訳が直訳すぎて、私には、読みにくかったです。途中で断念しました。

2021/08/13

私は元からフランス史が好きで勉強してるのだが、ド・ゴールを知ることによって現代フランスを理解することが出来た