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大学は何処へ 未来への設計 岩波新書1874
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大学は何処へ 未来への設計 岩波新書1874

吉見俊哉(著者)

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大学は何処へ 未来への設計 岩波新書1874

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2021/04/22
JAN 9784004318743

大学は何処へ

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商品レビュー

4.1

22件のお客様レビュー

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2025/01/04

わが国における大学および学制(6・3・3・4)の発祥から説いて、日本の「大学」は大学=ユニバーシティではなく、国家エリート養成するために西洋の近代知を輸入するための機関として設置されている、というところに着地していると思う。コロナ禍での作品だけにオンラインの可能性(これも下手する...

わが国における大学および学制(6・3・3・4)の発祥から説いて、日本の「大学」は大学=ユニバーシティではなく、国家エリート養成するために西洋の近代知を輸入するための機関として設置されている、というところに着地していると思う。コロナ禍での作品だけにオンラインの可能性(これも下手すると大学を殺してしまう?)や2020年はじめに議論されていた9月入学についても検討されている。ところで、大学でよくきく企業でもないのに「学長=社長」、国家でもないのに「教職員=主権者」アナロジーで大学改革を進めるのは百害あって一利なしというのはその通りだと思いました。

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2024/07/10

個々の大学ではなく、日本の大学制度を俯瞰的に論じた本。 お説ごもっともな部分もあるのだが、大学生が総じて優秀で、人間は老いても知的好奇心が衰えず勤勉である事が前提となっている。 東大で学び、東大で教鞭を取ってきた筆者のキャリアならばそう考えるのも無理はないかも知れないけれど、...

個々の大学ではなく、日本の大学制度を俯瞰的に論じた本。 お説ごもっともな部分もあるのだが、大学生が総じて優秀で、人間は老いても知的好奇心が衰えず勤勉である事が前提となっている。 東大で学び、東大で教鞭を取ってきた筆者のキャリアならばそう考えるのも無理はないかも知れないけれど、誰もが何度も学び直してセカンドキャリア、サードキャリアを構築できるわけではないし、構築したいわけでもない。 筆者が憂えているのは『エリート教育』の未来であって、その設計図の中に日本の大半の大学は含まれていない。いや、そもそも“日本の大学“は『大学』ですらなく、似て非なるものと断じている。 氏が夢見る、21世紀版にリニューアルされた『中世ヨーロッパスタイルの大学の再来』はロマンチシズムに溢れており、その成果を見てみたくなる。『エリート教育』は決して悪いものではない。高等教育は彼らこそ享受すべきものだと思う。しかし、現状で溢れかえる大学の問題は、普通の人々の問題なのだ。

Posted by ブクログ

2022/07/19

大学の成り立ちを明らかにした後,その過程で生じた齟齬,オンライン化,9月入学の是非,日本の大学の均質性,を考えた上で,日本の大学の将来像を模索する.日本人の民族的価値観念や思想哲学に基づいた,新たな大学像を構築するのか否かに依るため,民族としての成熟度が問われる.現在の日本の大学...

大学の成り立ちを明らかにした後,その過程で生じた齟齬,オンライン化,9月入学の是非,日本の大学の均質性,を考えた上で,日本の大学の将来像を模索する.日本人の民族的価値観念や思想哲学に基づいた,新たな大学像を構築するのか否かに依るため,民族としての成熟度が問われる.現在の日本の大学が均一化しているならば,日本民族やその文明が疲弊停滞している証左だろう.

Posted by ブクログ