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矢島耕平(著者)

• 販売会社／発売会社: 文芸社
• 発売年月日: 2021/05/01
• JAN: 9784286224657

商品レビュー

2022/05/31

夢を追った果てに心を患った著者の体験の元、リアルな心情を映画や本の比喩を交えユーモラスに「俺」が語る
重いテーマに構える事なくサクサク読めた✨

夢見た場所へ一歩を踏み出した時の高まる気持ち
"いい感じだ"
誰もが新天地で思った経験があると思う
ただその後自分が信じた道がどう方向転換するかはわからない
シビアな現実と向き合いながら人間らしく感情や欲を持って生きるってだけで何より尊いものだし、主人公がどんな場面でも愛ある人達に支えられていた事はリアルに生きる読み手もハッと気づかされる部分だと思う
小説でありながら著者自身が描いた表紙絵や扉に載っている絵画も楽しめるちょっとした作品集のような面白い一冊だった

2021/12/20

ダ・ヴィンチの記事を読み購読。
独白(心中に思っていることを独り言の形式で表し語ること。せりふ)の文体だからこそ説得力が増すような素晴らしい物語でした。
この種のテーマ(精神的病い)は重く暗い小説になりがちだが、丁寧で整った文章と、ユーモラスでセンスの良い言葉選びのおかげで、中だるみすることなくストーリーに惹き込まれる。
私の子も主人公と似た病いで長らく通院していたので、情景が目に浮かび上がりました。
時間軸をずらした構成や細部のリアリティーも作者の工夫を感じ、タイトルの意味を中盤で知った時、背筋がややヒヤッとしました。
作中でも触れられる『ライ麦畑でつかまえて』や『成りあがり』に匹敵するような青春独白小説に思えました。
そして物語後半、主人公が人としての尊厳を回復し、生きることの悦びを全身全霊で感じる。その展開、シーンに、きっと読者は感動し涙することでしょう。

生きることに疲れた人、人生を悲観し命を捨ててしまいたいと思っている人は、そんな行動を起こす前にぜひ本書を読んでほしいです。巡りあってほしい…Kさんのニュースを観て、今日、まさに強く思いました。

※他の方の感想でうつ病で、というのがあって甚だ疑問。本書を二度読み返しましたが、精神的病いという言葉はあっても「うつ」という具体的な名はどこにも書かれていないです。なのになぜうつと決めつけて書いているのでしょう？？？
そしてアスペルガーも全く違います。(よく知りもせず書いている？)
作者さんに対し何か私的な感情を持って書き込んだのか、でも不特定多数の人が見る感想としてはあまりにお門違いなものだと思ったので、ここでたまらず代弁し訂正しておきたいなと思いました。閲覧した人が誤解したままで本書を認識してはいけないなと…。

2021/09/29

作者がうつ病から立ち直る話。あまり共感できるところもなく、うつ病にも色々なタイプがいて、この作者はうつ病で壁を蹴ったり殴ったり…暴れるタイプのうつ病らしいが、そんなうつ病ってあるか！？！？
と、思ったけど鬱というよりはアスペルガーっぽい。
が、割りと短めで読みや易い。