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飼い喰い 三匹の豚とわたし 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2021/02/25 |
JAN | 9784041109106 |
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飼い喰い
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飼い喰い
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商品レビュー
4.6
12件のお客様レビュー
第48回ビブリオバトルinいこまテーマ「育てる」で紹介された本です。IKOMAサマーセミナーの授業。 2017.7.30
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世界各地の屠畜現場を取材してきたイラストルポライター、内澤旬子さんが受精から立ち会った中ヨーク、三元豚、デュロック三種の豚を育て、屠畜し、食べる会を開くに至る。その一年間を綴った体験ルポでございます。 本書は『世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOU...
世界各地の屠畜現場を取材してきたイラストルポライター、内澤旬子さんが受精から立ち会った中ヨーク、三元豚、デュロック三種の豚を育て、屠畜し、食べる会を開くに至る。その一年間を綴った体験ルポでございます。 本書は『世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫) 』(KADOKAWA)にて世界各地の屠畜現場を取材してきたイラストルポライター、内澤旬子さんの抱いたひとつの欲望―。どうしても『肉になる前』が知りたい。 その心のままに突き進んでいく内澤さんが『見切り発車』というのにふさわしい決断で何人もの借主が夜逃げをしたような廃屋を借りて、豚小屋を建設し、受精から立会った中ヨーク、三元豚、デュロック三種の豚を育て、潰して、食べる―。2008年10月から2009年9月までの一年間を追ったルポルタージュであります。 自分の欲望の命ずるがままに東京から千葉県に住民票を移し、ペーパードライバーだったのがマニュアルの軽トラを運転し、著述業の傍ら自ら名付けた夢、秀、伸という三頭の豚と、暮らすようになっていく姿を時にユーモラスに、時に冷静な観察を交えて著者が得意とする詳細なイラスト(内澤さんのブログではカラー写真が掲載されている)とともに記されいて、日頃なんとなくはわかっていてもあまり意識的には見つめることのない 現代の大規模養豚、畜産の本質に迫っていくところはなんとも読み応えがありました。 後半のほうでつぶして食べるという決意が揺らぐ場面が出てくるのですが 『やっぱり、お前を、食べよう』 と思いを新たにする場面が印象に残っております。屠蓄場に連れて行かれ、家畜から肉になっていく過程で、見慣れた光景だとおっしゃっておりましたが、僕は 『生あるものを殺して食べなければ生きていけない』 というある種の『業』を強く感じる場面でした。 内澤さんがブログで告知した『食べる会』で処理された肉はおいしく食べられたそうですが、そのときに三頭の肉を食べて彼らが『帰ってきた』と感じたのだそうです。これは、実際に彼らを育てた人間にしか分からない感覚なのでしょう。最後のほうに、内澤さんと伸という豚の頭蓋骨の2ショットが写されておりましたが、おそらく写真のモチーフは第二次大戦後にアメリカ軍の兵士が愛するものへのお土産として人間の骸骨を持ち帰り、女性と一緒に写った写真がありますが、おそらくあれでしょう。 この体験ルポは彼女にしか書けないという意味でも大変貴重な記録ですが、日ごろ我々がおいしく食べている『豚肉』がいったいどのようにして食卓に上がるのか? それに応えてくれたと言う意味でも、この本を一読する価値はあるかと思われます。 ※追記 本書は2021年2月25日、KADOKAWAより『飼い喰い 三匹の豚とわたし (角川文庫)』として文庫化されました。
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面白い、ただその一言に尽きる。 作者が3頭の豚に名をつけて飼育し、肉として食べるまでを記した本。養豚に携わっていたため「あるあるだなぁ」「わかる…!」と思う点が非常に多かった。またその場その場の光景が目に浮かび、書き手の飾らない感情がひしひしと伝わってくる表現方法が見事で、引き...
面白い、ただその一言に尽きる。 作者が3頭の豚に名をつけて飼育し、肉として食べるまでを記した本。養豚に携わっていたため「あるあるだなぁ」「わかる…!」と思う点が非常に多かった。またその場その場の光景が目に浮かび、書き手の飾らない感情がひしひしと伝わってくる表現方法が見事で、引き込まれるように夢中になって読んでしまった。 これ程の濃くて面白い経験談が詰まった本が800円で買えてしまう、読めてしまうとは…本というものの安さに改めて驚く1冊だった。 恐らく肌に合わない人もいるだろうと思われるが、養豚、豚に興味がある人はもちろん、肉が好きな人にも、動物が好きな人にも読んで欲しい。 最後にもう一言。本当に面白かった。
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