商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 花伝社/共栄書房 |
発売年月日 | 2021/02/22 |
JAN | 9784763409560 |
- 書籍
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テロと産廃
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テロと産廃
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御嵩町の渡辺公夫町長が、嘘ばかり書いてあると非難して、寄贈を受けながら図書館の開架書庫に収めなかったことに対する著者の訴えを報道で知り、読みたいな、と思っていました。 最近ある出来事があって、改めて読みたい気持ちが高まってきたので手に取り、一気に読了。 ある程度の事情を知って...
御嵩町の渡辺公夫町長が、嘘ばかり書いてあると非難して、寄贈を受けながら図書館の開架書庫に収めなかったことに対する著者の訴えを報道で知り、読みたいな、と思っていました。 最近ある出来事があって、改めて読みたい気持ちが高まってきたので手に取り、一気に読了。 ある程度の事情を知っていたので、中に書かれている一つ一つのことに、うんうん、と頷きながら読み進むことができました。多少、誤記と思われる個所はあったけれど、それは事情を知っている人にしかわからないことだし、この物語の筋立てには特に影響するようなものではないので論ったりはしません。 僕がこの物語を読みすすむ上で持っていた視点の一つは、なぜ、渡辺町長はこの本を(訴訟沙汰になるほどに)非難していたのか、というものでした。僕の感じたのは「まあ、そりゃ、渡辺町長としたら口汚く罵りたくなるのも無理はないよね」ってことでした。 これは僕の想像でしかないのかもしれないけれど、特に渡辺町長の癇に障ったのはエピローグの職員の自殺問題に関する記述、それから現在進行形の庁舎移転問題に関する記述あたりなんじゃないかな。産廃問題で揺れた当時、産廃処理施設の建設の是非について、町の人たちが大っぴらに議論を交わすことを避ける「もの言えば唇寒し」な状況が、そっくりそのまま今の御嵩町役場の職員さんの中に起こっていること、そしてその原因が現在の御嵩町執行部、町長、副町長ら幹部にあることが透けて見える気がします。 渡辺町長の受け止め方の推測(単なる憶測?僕の妄想?)はひとまず脇に置いておくとして…、産業廃棄物処理施設、最終処分場をめぐる問題は、柳川前町長の襲撃事件、盗聴事件当時に比べたら、まるで忘れられたかのように話題になることが少なくなっている現在ですが、確かにあった出来事として、忘れ去られてはいけないと思っています。産廃処分場の建設の是非を問う住民投票がもたらしたもの、損なったものを冷静に見直す必要はある、と僕は思います。この点で、この物語は表側から見ただけでなく、裏側から見た風景をも丁寧に書き留めていると思います。 物語の中に、岐阜県史、御嵩町史の編纂に小和沢の問題が影響を及ぼしている、という行がありました。まあ、そうだろうな、と思って受け止めています。それは、歴史って、きっとその歴史を書き残すものの立場で作られていくものだと思っているから。歴史とは勝者の歴史に過ぎない、ということかもしれません。 でも、だからこそ、この物語は大切なんだと思います。歴史という大きな流れの中には、事実として書き残されていることばかりではなく、そこに生まれ、生き、関わる一人ひとりの物語があるのだから。 この物語もまた、長く伝えられていくべき御嵩町の物語なのです。
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GW課題図書1/3読了 誰にも肩入れせず、非難すべきところはきっちり非難した客観的なルポになっていて迫力があった。私の住む街のごみの行く末についても、もう少し思い馳せたい。現地にも赴きたいなと考える、暖かな連休2日目。
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