商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/01/04 |
JAN | 9784167916268 |
- 書籍
- 文庫
飼う人
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飼う人
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商品レビュー
3
9件のお客様レビュー
柳美里作品というだけでたまたま購読した作品。想像していたより重く深く、結果、動かされた。不思議な読後感も良かった。
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読了しました。イボタガやウーパールーパー、イエアメガエルやツマグロヒョウモンなどの風変わりな生物を飼育している人々の話です。 登場人物は皆リストラされてコンビニ勤務だったり結婚10年にして子供が出来なかったり、母子家庭だったりと生活に何かしら問題を抱えています。静かな世界で登場人...
読了しました。イボタガやウーパールーパー、イエアメガエルやツマグロヒョウモンなどの風変わりな生物を飼育している人々の話です。 登場人物は皆リストラされてコンビニ勤務だったり結婚10年にして子供が出来なかったり、母子家庭だったりと生活に何かしら問題を抱えています。静かな世界で登場人物の息遣いだけが聞こえるような、静かで生々しい作品でした。重い話が多く読んだ後も暫く心にへばりついてるような、そんな話が多いです
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
4編の内1話と最終話が対になっている。連作短編とあるが2話3話との繋がりは見つけられずである。 全体的に閉塞感があり、わずかに光が見えそうで見えない。どの主人公も死に近いところにいる気がした。死"が"近いのではなく、何かの拍子であっさり死を選びそうな脆さ。作中で飼われる生き物は一般的に"可愛い"と言われる生き物ではなく(最近はそうでもないか?)、登場人物も世話こそすれ積極的に愛情を注ぎ可愛がっていないようにも見えるが生き物たちの存在が彼らの脆さを支え現世に繋ぎ止めているように思えた。飼われる生き物はイボタガ・イエアメガエル(アロワナ・金魚)・ウーパールーパー・ツマグロヒョウモン。虫と両生類(と魚)。これが犬や猫や兎だったらまた物語は違った雰囲気になっていたのでは。 除染作業員の会話やTVコマーシャル等、物語自体の進行には関係ない描写が多くそれが生々しく逆に主人公らと世界との隔たりを色濃く感じさせた。 1話目。トーマスはどこに行ってしまったんだろうね。 2話目。自分が愛着を持って働いている会社の業績がどんどん悪くなっていくのもリストラに合うのも会社を裏切るような真似をしてしまうのも読んでて辛かった。 3話目。岡ノ谷氏の解説にあるようなママ→僕→カエルへの依存は読み解けなかった。再読してみよう。 4話目。妻と蝶を重ねているのが切ない。夫側はこう思っていたのか。始めから相性の合わない夫婦だったのだろうな。
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