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雪の階(上) 中公文庫
880円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2020/12/23 |
| JAN | 9784122069992 |
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雪の階(上)
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雪の階(上)
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
一人の女性の死をきっかけに、昭和初期の華族社会を舞台にしたミステリーが展開します。主人公の笹宮惟佐子は、美貌と才知を持ちながらも人付き合いを苦手とし、神秘的な体験を抱える人物です。彼女の親友である宇田川寿子の心中事件が謎を呼び、惟佐子はその真相を追い求める中で、時代の奥深くへと踏み込んでいきます。物語には、権力争いや社会の変化が生々しく描かれ、様々な思想や人物が絡み合います。文章は独特のリズムで、長短の文が織り交ぜられ、読者を惹きつける一方で、展開が掴みにくい瞬間もあります。それでも、親友の死を追う過程で、時代の歪みを感じ取る感覚は強く印象に残ります。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
親友の心中事件をきっかけに、華族の娘が時代の奥へ踏み込んでいく物語です。 昭和初期の空気の重さと、整っていた世界が静かに崩れていく感覚を抱えながら読み進めました。 気高さと危うさを併せ持つ惟佐子の視点に引っぱられる一方で、登場人物や思想の層が厚く、正直ついていくのに体力を使う場面...
親友の心中事件をきっかけに、華族の娘が時代の奥へ踏み込んでいく物語です。 昭和初期の空気の重さと、整っていた世界が静かに崩れていく感覚を抱えながら読み進めました。 気高さと危うさを併せ持つ惟佐子の視点に引っぱられる一方で、登場人物や思想の層が厚く、正直ついていくのに体力を使う場面もあります。 展開も親切とは言えず、どこか掴みきれないまま進む感覚に戸惑う瞬間もありました。 それでも、親友の死を追っていたはずが、いつの間にか時代そのものの歪みに触れていく流れは強く印象に残ります。 読み終えたあと、真実に近づくほど足元が冷えていくような感覚だけが残りました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
226事件を全く考えもしない角度から描いた傑作長編です。時代背景と当時の社会の焦燥感、熱気、思惑を重低音のように響かせながら、身分の違う二人の女性が一つの事件を追います。まるで冬の木立のような貴族の姫君の魅力と力強く羽ばたく市井の女性の活動力、明かされる秘密となお残る疑問。本当に不思議な魅力を持った物語です。 結末に首肯しつつも、続編を探してしまう読後感とともに、その時代に、その場所に心を残して旅を終わりました。
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以前から読みたかった作品。 昭和10年、松平侯爵邸で開催されたサロンコンサートの場面から始まる。 雰囲気的には、どうしても三島由紀夫を思い出す。 が、そこで語られるのは青年貴族の内攻でもなく、輪廻転生のロマンでもない。 一人の女性の死を糸口に展開するミステリーなのだ。 ちょっと...
以前から読みたかった作品。 昭和10年、松平侯爵邸で開催されたサロンコンサートの場面から始まる。 雰囲気的には、どうしても三島由紀夫を思い出す。 が、そこで語られるのは青年貴族の内攻でもなく、輪廻転生のロマンでもない。 一人の女性の死を糸口に展開するミステリーなのだ。 ちょっとびっくり。 華族の政界での権力争いに天皇機関説や、東北の大飢饉を受けた陸軍の動静が利用されていく様も生々しく描かれる。 ドイツの心霊音楽協会やら、人種主義、国粋主義団体、新興宗教まで出てきて、もはや百鬼夜行の趣だ。 その物語のヒロインとなる笹宮惟佐子という主人公がきわめて印象的。 笹宮伯爵家に生まれ、美貌と才知(囲碁や数学)に恵まれるものの、人付き合いを好まず、人並外れた鈍感な味覚と嗅覚を持つ。 母方が和歌山の日和佐神社の神職の家系で、幼いころから神域に魂が行ってしまうような神秘体験をしている。 西洋的な合理性と、そこから逸脱するものの両方を体現するような人物。 そして、魅惑的でありながら、どこか薄気味の悪い人物でもある。 謎解きは、彼女自身と、彼女の「おあいてさん」である千代子とその仕事仲間である新聞記者・蔵原らによって、少しずつ進んでいく。 その間にも、ドイツ人ピアニストのカルトシュタインら、第二、第三の死が重なってくる。 だんだん、最初の寿子の件がかすんでしまうほど。 文体というか、文章のリズムも独特だった。 印象としては一文の息が非常に長いなあ、と思っていたのだが、実際見直してみると、むしろ短い文がいくつも重なった中に、長大な一文があらわれてくる。 長い長い一文は、描写対象に這い上がっていくような、粘着性を感じる。 『坊ちゃん忍者幕末見聞録』や『吾輩は猫である殺人事件』の作家だけに、文体模写をしているのかなあ、なんて思う。
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