自身を守り家族を守る 医療リテラシー読本

松村むつみ(著者)

• 販売会社／発売会社: 翔泳社
• 発売年月日: 2020/12/17
• JAN: 9784798168067

商品レビュー

2022/07/17

医療リテラシーというよりデマに騙されないとか、先入観に注意するとか、そういう話。あまり内容に厚みを感じなかった。

2021/10/26

腸内環境を良くすることが病気の予防に良いらしい、といろいろな媒体で紹介されるようになって久しい。毎日ヤクルトとヨーグルトを摂取するようになって、かれこれ10年にはなろうとしているが、言われてみればあれほどひどかった花粉症が、ここ数年は耳鼻科にも行かず、市販の薬だけで過ごしている。
　果たしてこれは乳酸菌効果なのか、それとも花粉量がそもそも少ないのか、はたまた市販薬の効能が進化してるのか。ひっくるめての相乗効果か。これはなんとも言えない。

　仮にヤクルトが会社として、花粉症に効果あり！と宣伝すれば、それはガセになる。(あくまで仮の話。大企業だからそんないい加減なことは言わない)　しかしながら、これがちっちゃな会社だと、有名人や有名病院の医者なんかを使って、効果あり！って謳ってしまう。

　まあ、ひっかかる人はそんなにいないけど、数%くらいひっかかればいいかな、くらいに宣伝してるほうも思ってるんでしょうね。

　まだ、若いから手をださないけど、なんか病気したら、効果があるかどうかはわからないけど、とりあえず買ってみるかとなってしまうかもしれない。

　そんな眉唾ものの医学情報にひっかからないためのこの本。なかなか読みやすい。医学情報を読み解くだけでなく、他の眉唾情報にも応用できるメディアリテラシー本。

　医学情報は基本的には公的機関が発信している情報を信用したほうが良い。そりゃ、そうだろうなと思ったが、医師がたくさんフォローしているツイッターなどの情報は信用してもいい、とかいう視点は、なるほどな、と思った。

　その情報が、ファクト(事実)なのか、それともその人のオピニオン(意見)なのか見極めるのが重要とのこと。ふむふむ。
　冒頭で長ったらしく書いた、乳酸菌で花粉症が良くなるは、自分のオピニオンであって、ファクトではない、ということだ。

　いま、とかく話題の新型コロナワクチンもデメリットよりメリットのほうが大きいから、打った方がいいそうな。　　
　確かに副作用の可能性はゼロじゃないけど、感染するリスクと接種による副作用のリスクとどっちが高いかっていったら、感染するリスクであり、重症化するリスクだ。あんまりそこに個人の意思を尊重とかの価値観持ち込まないほうが、個人的には良いと思っている。
　B型肝炎ウイルスとか子宮頸がんワクチンとか、確かに集団接種が原因で患わなくてよかった病気に苦しんでいる方もいるから、怖い気持ちもわかるけど、自分はちゃんと受けようと思う。

　一次資料をあたりたければ巻末に著者が参考とした文献やウェブサイトが載っている。と言っても自分には読み解けないので、著者の解読を信用するしかないんだけどね。
　とりあえず面白かったし、著者を信用してTwitterをフォローしてみた。

何を信じるか信じないかで幸か不幸か決まってしまう。なんか宗教みたいだな、医学情報って。
用心して活用しないと