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木曜日 現代短歌クラシックス05
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木曜日 現代短歌クラシックス05

盛田志保子(著者)

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木曜日 現代短歌クラシックス05

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 書肆侃侃房
発売年月日 2020/12/10
JAN 9784863854321

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2022/03/09

2003年に刊行された盛田志保子の第一歌集の新装版。 穂村弘の本に〈あのこ紙パックジュースをストローの穴からストローなしで飲み干す〉が引用されているのを読んだことがある。名前は覚えていなかったけど、この歌がでてきてこの人か!となった。 『木曜日』の最後に置かれた〈かっこいい形...

2003年に刊行された盛田志保子の第一歌集の新装版。 穂村弘の本に〈あのこ紙パックジュースをストローの穴からストローなしで飲み干す〉が引用されているのを読んだことがある。名前は覚えていなかったけど、この歌がでてきてこの人か!となった。 『木曜日』の最後に置かれた〈かっこいい形の石を探してる夜も裸眼で。それだけのこと〉に顕著なのだけど、小学校のなかで一番かっこいい子のようなマインドの持ち主という感じがする。幼いというのではなくて、潔癖で孤独をよしとする気高さというんだろうか。 海水に耳までつかり実況のない夏休み後半へ続く 試験管に詰められるだけ雪詰めて振ったら指が折れてしまった 残酷な遊びをしたね改札に吸い込まれる億単位の破片 妹が登場する連作から後半にかけては喪失感が色濃く浮かび上がる。〈平鍋に菊の花びらわっと煮て雪野にあけて冷ましてみたし〉などは単体で見るとユーモラスでもあるが、雪深い山村での「おおおば」の葬儀という息が詰まるようなシチュエーションを詠んだ連作のなかに置かれていると、大量の菊を眺めてこんなことを考えてしまう閉塞感が伝わってくる。 『木曜日』にはイメージの衝突が激しく、掴みきれない歌も多かったけれど、巻末に追加された「卓上カレンダー」の収録歌は洗練された文体になっている。 好きな人の好きなものを好きになれぬこと一番星のように輝く 「好き」が三回でてくるのに、結論は「好きになれぬ」。でもそれが「一番星のように輝く」。君の大好きなものなら僕も多分明日には好き、と歌った草野マサムネより頑固な人だなぁ。

Posted by ブクログ

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