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鋳物屋なんでもつくれます 小学館文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2020/11/06 |
JAN | 9784094068351 |
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鋳物屋なんでもつくれます
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
20-30代におすすめしたい小説。 鋳物って正直全然わかってなかった。 同じく全くピンと来ない人には読んでみてほしい。 ルカの経営転換ははっとさせられる。
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家の中にもたくさんある鋳物。 なのに、どれが鋳物かなんて、考えたこともない。 ということもあって、どんな世界かと思い、読んでみた。 作家さんも今回が初めましての人だ。 お仕事小説を得意とする人のようだ。 主人公は女性の鋳物師、清澄流花(ルカ)。 墨田区の吾嬬町にある実家の鋳造...
家の中にもたくさんある鋳物。 なのに、どれが鋳物かなんて、考えたこともない。 ということもあって、どんな世界かと思い、読んでみた。 作家さんも今回が初めましての人だ。 お仕事小説を得意とする人のようだ。 主人公は女性の鋳物師、清澄流花(ルカ)。 墨田区の吾嬬町にある実家の鋳造所を継いだ「三世」だ。 営業をするだけでなく、自身で流し入れもする。 成熟産業で、もはや新しい展開がしにくいと思われている中で、新しい工法を開発したり、作業の仕方を改革したりと、とにかく前向き、ひたむきに努力する。 そんな彼女の成長がまぶしい物語。 が、この話は、そのメインストーリーと絡み合うようにサブストーリーが展開する。 それはルカの祖父母の物語。 勇三は家族に捨てられ、ルカの曽祖父である仙吉の木型製作所に流れ着く。 戦争がはじまり、勇三は仙吉や娘の志乃のとどめるのを振り切り、特攻に志願する。 訓練中の怪我で生還するものの、自分の居所をなくし、復員後は放浪生活を送る。 焼け跡の上野駅で出会った男が太宰治だった―というのは、ちょうど『中野のお父さんは謎を解くか』を読んでいたので、妙な符合にびっくりする。 最終的に清澄木型製作所に戻ってきて、鋳造所に商売替えしていくことになる。 そこから高度成長期を迎え、懸命に働き、東京オリンピックの聖火台のコンペに参加するほどになる。 自分だってこの時代を知らないけれど、なんと勢いのある時代なんだろう。 翻って、孫のルカも、2020年の東京オリンピックで今度は聖火のトーチのコンペに挑むわけだが。 どちらかというと、こちらのサイドストーリーの方がかなり印象的。 鋳物といえば、関東なら埼玉の川口市。 「キューポラのある町」とかいう映画もあった(見たことないけど)。 そこではなく、東京の町中にこんな鋳物工場があったというところが面白い。 小さな事業所が、「小さくても強い会社」となる。 夢のある話だ。
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小さな町工場をどうやって生き残らせるか、 女性常務の奮闘が描かれている。 ぶぅぶぅ文句垂れるだけでなく、 前見て進んでいく姿は素敵。 自分の仕事が好きなのも羨ましい限り。
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