![ヨーロッパの世俗と宗教 近世から現代まで](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001954/0019542558LL.jpg)
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2020/11/02 |
JAN | 9784326102860 |
- 書籍
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ヨーロッパの世俗と宗教
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ヨーロッパの世俗と宗教
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※このレビューにはネタバレを含みます
前半では近世・近代・現代と分けた上でヨーロッパの国ごとに世俗権力と宗教のかかわりについてまとめて見ていき、後半では著者それぞれの分野での「世俗と宗教」に関するトピックを扱う。 今までうすぼんやりとしかわかっていなかった国ごとの宗教の状況が整理されて勉強になった。後半の中では、ボスニアの内戦後の宗教関係の話と同じくボスニアの聖母マリア出現で聖地が誕生している話が面白かった。 ボスニアの内戦にてアイデンティティ・マーカーとして機能した宗教だが、「信仰の違いが原因で対立が起きたわけではない」のに結果としてモスクや教会が摩擦の顕在化する場になってしまうというやるせなさ、外野に勝手なことを言われるボスニア人たちの絶望といら立ち。巷にはびこる「宗教は戦争の原因」言説についてちょろっと触れられていたが、私も大学の専攻の話を振られて「某宗教の研究してました」と答えると「怖い」「宗教が原因で戦争が起こるのはどう思うのか」などと結構言われ、そのたびに「現代日本の外では宗教は自由に選ぶものではなくて生まれ育つ文化の一部であることが多く、宗教だけ切り取って論じられない」と簡単に弁明する。しかしこうして国ごとに千差万別な宗教の状況・論点を読んでいると、簡単に「宗教」で議論を切り出したり理解することの難しさをとてつもなく大きく感じてしまう。政治的な対立をやわらげるために宗教団体が一定の役割を果たした事例も複数論じられているが、本当に立ち位置も権力も全く違い、その地その人ごとに息づいているのが宗教なのだから、視点を広く持たないといけないと改めて思った。
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