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新型コロナはアートをどう変えるか 光文社新書1094
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2020/10/14 |
JAN | 9784334045012 |
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新型コロナはアートをどう変えるか
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新型コロナはアートをどう変えるか
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商品レビュー
3.4
8件のお客様レビュー
あまり普段意識することのないアート市場の動向などにも触れられていて、新鮮だった。全体的には、なんというか話題が広すぎて、ぼんやりしてしまっているなと思うけれども、ところどころ興味深い指摘もあった。
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〇新書で「コロナ」を読む⑭ 宮津大輔『新型コロナはアートをどう変えるか』(光文社新書、2020) ・分 野:「コロナ」×「アート(芸術)」 ・目 次: はじめに 第1章 芸術は疫病をどう描いてきたのか 第2章 新型コロナとアート市場 第3章 アートは死なず 終 章...
〇新書で「コロナ」を読む⑭ 宮津大輔『新型コロナはアートをどう変えるか』(光文社新書、2020) ・分 野:「コロナ」×「アート(芸術)」 ・目 次: はじめに 第1章 芸術は疫病をどう描いてきたのか 第2章 新型コロナとアート市場 第3章 アートは死なず 終 章 ウィズ/ポスト・コロナ時代のアート作品 おわりに ・総 評 本書は、新型コロナウイルス感染症の拡大が、アート(芸術)の世界にどのような影響を及ぼしたのかを分析したものである。著者はアートコレクターであると同時に、横浜美術大学学長・森美術館理事を務める研究者である。 果たして、コロナはアートの世界をどのように変えたのか、あるいは、変えなかったのか――そのポイントは以下の3点にまとめられる。 【POINT①】芸術の「主題」としての疫病 古くから、疫病は芸術の「主題」として扱われ、その時代や地域によって描かれ方も変化した。西洋美術では、疫病を何らかの象徴として描くことが多く、極めてシリアスかつ示唆に富んだ内容を読み解くことができるという。一方で、日本(江戸)の浮世絵は、疫病流行を笑い飛ばし、粋でいなせな風情を有しているなど、両者の描き方は大きく異なる。さらに、近・現代では、疫病をストレートに表現するのではなく、厄災が露わにする社会や政治体制を巧妙に揶揄したものが現れ始めると指摘する。 【POINT②】コロナによって変わる/変わらないアート市場 コロナによってアート市場も影響を受けたが、高額なアート作品は、権力や名誉欲、さらには物欲までも満たすことができ、富裕層にとっては唯一無二の存在である。そのため、世に富裕層が存在し、厄災をビジネスの種にする企業がある限り、アート市場は必ず復活するという。最近のアート市場では、評価の定まった高額作品と趣味性の高い廉価な作品、または投資効率を重視した作品に投資が集中しており、さらに顧客を掘り起こすため、オンラインでのフェア開催やモバイル決済の導入といった施策がなされている。 【POINT③】ポスト・コロナ時代に美術館が生き残るには... 現在、多くの美術館が入場人数を制限しており、財政的には厳しい状況にある。一部の美術館が、オンラインでのサービスを提供しているが、ほとんどは無料であり、そのマネタイズが課題となっている。また物流の制限により、海外からの作品貸与が厳しくなり、名品などを目玉にした「ブロック・バスター展」の開催が難しくなっている。今後は、地域の文化的コンテンツを活用した取り組みが必要であり、それはインバウンド依存や東京一極集中から脱する“真の地方創生”に対する試金石にもなり得ると指摘する。 本書では「アート作品」とそれを取り巻く「アート市場」の二つを主題としているが、分量的な問題もあり、やや説明が不十分に感じられるところがあった。また専門用語の説明などは本文ではなく、巻末の注釈に回しているため、巻末と本文を行ったり来たりしなければならず、その点もやや読みづらかった。 ただ、アート市場に関する話などは――小ネタとして知っていても――詳しくは知らなかったものが多く、専門家として分かりやすく解説していると感じた。また、取り上げられている作品も興味深く、色々と学べることが多かった一冊であった。 (1180字)
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