けものが街にやってくる 人口減少社会と野生動物がもたらす災害リスク

羽澄俊裕(著者)

• 販売会社／発売会社: 地人書館
• 発売年月日: 2020/10/01
• JAN: 9784805209448

商品レビュー

2021/04/21

野生動物のマネジメントを生業としてこられた方の著作。
自身も田舎に住んでいるのだが、獣害について全く無頓着だったことに反省する。
農業や林業といった第一次産業の軽視、野生動物や自然環境の研究といった「カネにならない」研究の軽視、都会の資本主義の論理があまねく通用すると考えた短絡さ、そんな日本人のどうしようもないところがこの問題を深刻にしている。
自分が農地や山の管理をやらないと、と責任感のある人、古くからの知恵を次に渡そうと奮闘する人、そういった人の善意に頼って、行政も政治もあぐらをかいていた結果、そんな人はいなくなりつつある。
大変な警告の書だ。

2021/04/09

ー環境基本法に基づいて国がつくった環境基本計画を読めば、この国の進むべき道が明確になっている。

難なく　この「環境基本法」を読みこなしている方たちにはとても興味深い提案、するべき実践が綴られている良書でしょう。
残念ながら、私自身にそこまでの基礎知識がないので「読み込む」までのことができませんでした。

ただ
ー相変わらずの昭和の幻想を引きづったまま頭の固まった人々が、オリムピック、万博、リニア新幹線という、景気の良かったあの頃そっくりに開発を進めようとしている、そこに世間の冷ややかな目が注がれていることにも気づかない。

という「思想」には全く同感なので
今だからこそ
こんなｺﾛﾅ禍であるからこそ
見えてくる「これから」がある
というご意見には大賛成です

2020/12/13

動物行動学の系統だと思って読んだが、全く違うモノでした。
鹿・猪などのを駆除・人里に近づけないための政策・行政関連の本だったので残念（そういう関係のをご所望の方には良いのでしょう）。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/478520245.html