女ともだち 靜代に捧ぐ

早川義夫(著者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2020/09/19
• JAN: 9784480815552

商品レビュー

2023/11/01

本屋でふらっと読んで面白そうだったから買ってみた
この人の事は全く知らなかったが、惹き込まれた
女癖が悪いとか、そもそも男側の意見過ぎて身勝手過ぎる、と一蹴するには繊細過ぎて、良い文章過ぎる
そして犬との話もすごく素敵
しい子さんは、たくさん想ってもらえて、最後まで一緒にいてもらってよかったね
ユキちゃん、ずっと幸せでいてほしい
この人は本当に純粋に何もかも愛を注げる人なんだね
それを社会的には良しとしない人もいるかもだけど、その危うさを言語化出来てるのは本当にすごい
良い本だった

2021/05/29

まず泣く。

どんだけハードルあげても泣く。

「ほんまにぃ？」

「いやいや、泣きます。」

で、素直な嘘のない文章は説教臭くない。
「この人に共感しないと」とは思わせない。

内容に共感できないところがあっても、違っていいんやと安心する。そして安心できたことでその人と話したくなる気になる。

「うまさを感じさせるというのは、下手以上にみっともないことだと思っちゃう」（引用）

最近、引っかかってたこと。

時々YouTubeなんかで歌とかギターのうまい人の映像見ると「なんかなぁ」と思う時がある。
それは嫉妬だから言わないんやけど、嫉妬してると思われるから言わないんやけど、その違和感は「感じさせ感」やったんかなとちょっと思った。
おそらく当人は「うまいやろ？」という気はないかもしれんけど、「ありのまま見てください」でもないと思う。そういうことやったんかなと思う。

早川さんの本を読んで、いろいろ整理できました。

2020/10/04

早川義夫さんが亡くなった奥様に捧げた本。早川さんの文章は嘘がなくて飾らない。音楽と同じように心を揺さぶってくる。亡くなった人の魂は親しかった人たちの中に少しずつ入るのかもしれない。