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ひきこもれ 新装版 ひとりの時間をもつということ SB新書519
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | SBクリエイティブ |
発売年月日 | 2020/09/05 |
JAN | 9784815604585 |
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ひきこもれ 新装版
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ひきこもれ 新装版
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商品レビュー
3.7
22件のお客様レビュー
本の帯にある齋藤孝のキャッチフレーズは 「他人に時間を奪われるな」。 冒頭にある齋藤の解説の見出しは 「分断されないひとまとまりの時間をもて」。 これは本書P33 「『分断されない、ひとまとまりの時間』をもつことが、 どんな職業にもかならず必要なのだ」 という吉本自身の言葉を受け...
本の帯にある齋藤孝のキャッチフレーズは 「他人に時間を奪われるな」。 冒頭にある齋藤の解説の見出しは 「分断されないひとまとまりの時間をもて」。 これは本書P33 「『分断されない、ひとまとまりの時間』をもつことが、 どんな職業にもかならず必要なのだ」 という吉本自身の言葉を受けている。 さらに齋藤は解説で吉本ばななが 「子育てで唯一、注意していたのは 『子どもの時間を分断しないようにする』 ことだった」と紹介している(P14)。 同じことを隆明もP33で言っている。 「くだらない用事や何かを言いつけて子どもの 時間をこま切れにすることだけはやるまい」 「遊んでいても、ただボーッとしているので あっても、まとまった時間を子供に 持たせることは大事」 「一人でこもって過ごす時間こそが『価値』を 生む」 「自分の時間をこめ切れにされていたら、 人は何ものにもなることができません」 『分断しないまとまった時間』というキーワードが 新鮮だった。これでスマホに夢中になる弊害 (ネットサーフィンは分断の連続)や かねてから考察していた「隠者」の意味も 説明がつく。声をかけられることのウザさや オンラインの不快も。 さらに解説で齋藤は大学のシラバス (講義要項)に 「単独者として授業に参加すること」と書き、 「仲のよい友人同士で、つるんで授業を 受けると得るものが少ない」(P9)書いたと言う。 これは『ソロ活女子』の江口のりこを 思い出す。 「孤独」ではなく「単独」。 「ソロ活女子」もそうだが、 この言葉で意を強くする人、救われる人が結構いると思う。 「世の中の職業の大部分は、 ひきこもって仕事をするものや、 一度はひきこもって技術や知識を身につけないと 一人前になれない種類のものです」(P32) 齋藤は吉本隆明を評して 「大きな流れに抵抗する一本の杭」(P11)という。 「ひきこもれ」。 寺山修司の「書を捨てよ街へ出よ」がそうであったように (ベクトルは真逆だが)、人の心に何かを芽生えさせる言葉だ。 脳は「意味」、内蔵は「価値」という話(P46)も 新しかった。
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「ひきこもり」を肯定的にとらえる本。字が大きくて気軽に読めるのも良い。ただ社会問題や精神病理としての引きこもりの解像度は低めで、どちらかといえば孤独の価値を問い直す内容だった。世の中の流れから少し身を離して「引きこもって」みるとこんな感じだよというような。 印象的だったのは、「ひ...
「ひきこもり」を肯定的にとらえる本。字が大きくて気軽に読めるのも良い。ただ社会問題や精神病理としての引きこもりの解像度は低めで、どちらかといえば孤独の価値を問い直す内容だった。世の中の流れから少し身を離して「引きこもって」みるとこんな感じだよというような。 印象的だったのは、「ひきこもっている人とは何もしていない人ではなく、熟考し、自己との対話を繰り返すことで価値を増やしている人」という視点。言われてみればなるほどなと感心した。 確かに、自分の頭で吟味する時間もなく始終「繋がって」いればネット情報をコピペしたような頭の中になるしかない。そんな人の言葉はうすっぺらで聞いていてもあまり面白くない。情報をただ右から左に運んでいるだけの言葉からは独自の考えや価値観など見えてこない。価値ある思考は孤独から生まれるのだと吉本ばななのお父さん吉本隆明氏は書いている。引きこもりは問題視されるけれど食べログやSNSでバズった情報のままに右往左往する「健全にひきこもれなくなった人たち」も問題を別の抱えているのだなと読んでいて思った。 どんな形であれ自分の考えを表に出すのは大切だという話も響いた。確かに、どんなに孤立していようとも人は社会の一部であり自分が思うことは他の誰かが思うことでもある。誰かが自分の思いを代弁してくれたときに人は感動する。だから文筆家でなくても各人の思いを表現することには価値がある。時にアウトサイダー的な人の言葉が社会を動かすのは健全な孤独でもって深い視点で社会を見ているから。その意味では引きこもりには存在価値がある。 もちろん実際の「引きこもり」当事者には終始ネットに接続されている人も多いし、病的な孤独は心身への悪影響が著しいため、引きこもり支援者への批判などには多少的外れの感じはあったが得る所はある本だった。
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読み流し。心理学部故に「生まれながらにして子供の性質は決まっており、それは変えようがない」という考えがちょっと受け付けない。それは自己受容のあり方としては全然良いんだけど。
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