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鬼の話 新装版(上)
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鬼の話 新装版(上)

文彦生(編者), 鈴木博(訳者)

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鬼の話 新装版(上)

5,280

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2020/08/26
JAN 9784791772995

鬼の話 新装版(上)

¥5,280

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2024/02/12

中国に流布しているという鬼についての民話を編纂したもので、結構な量の話が収録されている。 日本でもお馴染みの閻魔王も、鬼の一種として扱われている。滑稽な話が目立つので、このあたりはお国柄かなあと思いながらも、子どもの頃に触れた『地獄巡り』の話を思い出すと、閻魔様というのは元々身近...

中国に流布しているという鬼についての民話を編纂したもので、結構な量の話が収録されている。 日本でもお馴染みの閻魔王も、鬼の一種として扱われている。滑稽な話が目立つので、このあたりはお国柄かなあと思いながらも、子どもの頃に触れた『地獄巡り』の話を思い出すと、閻魔様というのは元々身近で、だからこそ少しばかり愛嬌の方が勝つ御仁なのかもしれない。 鍾馗様の話も興味深かったのと、人が非業の死を得ると鬼になるというか、そもそもとして『鬼』というのは『ゆうれい』なのだなと理解出来た。それをひとつ呑み込むと、元は人間であった者が鬼と化し害をなすというストーリーはわかりやすく、私の好きな『鬼滅の刃』にも通じていて興味深かった。民話として非業の死を得た者は鬼となり、自身に降りかかった非業を身代わりの人間にかぶせる。そうすることでようやく生まれ変わることが出来るわけだが、自分の中の善心により身代わりを拒んだ鬼は善行をなしたことになり、生まれ変わり人間になることではなく、冥界の役人になったり神になるなどの高みへいたることが出来る。このあたりは仏教の解脱なんかと上手くつじつまをあわせているのかもしれない。 あと、そこかしこに中国という国の文化というものが、より身近に感じられて多大な収穫になったと思う。 創作の参考にしたい逸話も多く、ぜひ下巻の方も読み進めたいと思った。

Posted by ブクログ

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