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私はヒトラーの秘書だった 草思社文庫
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私はヒトラーの秘書だった 草思社文庫

トラウデル・ユンゲ(著者), 高島市子(訳者), 足立ラーベ加代(訳者), メリッサ・ミュラー

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私はヒトラーの秘書だった 草思社文庫

1,320

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 草思社
発売年月日 2020/08/06
JAN 9784794224644

私はヒトラーの秘書だった

¥1,320

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2024/07/14

ヒトラー最期の時まで彼の側で働いていた秘書、トラウデルが記録した20世紀の悪名高き独裁者のリアルな日常。 しかし意外にもここに書かれている彼の姿は、終始穏やかな温厚紳士そのものである。 秘書として勤務し始め、当初緊張していたトラウデルも、やがて段々とヒトラーに打ち解けてゆく。...

ヒトラー最期の時まで彼の側で働いていた秘書、トラウデルが記録した20世紀の悪名高き独裁者のリアルな日常。 しかし意外にもここに書かれている彼の姿は、終始穏やかな温厚紳士そのものである。 秘書として勤務し始め、当初緊張していたトラウデルも、やがて段々とヒトラーに打ち解けてゆく。 有能で情に厚く活発な彼女のことを、ヒトラーが可愛がっていた様子がよく分かる。 愛人のエバブラウン、ゲッペルスやシュペイア、ヒムラーやボルマンなどの彼の周りの側近達についてもトラウデルの率直な印象が記述されている点も興味深い。 いわゆる正にOL目線で書かれたヒトラーとその周囲の人物像、敗戦に至るまでの日常風景。 読み進めながら情景がイキイキと目に浮かぶ。 しかし戦局も悪化するにつれ、上品で温厚だった自分の上司が段々と明らかに憔悴してゆく様子や、自決を覚悟して最期の言葉を伝えられる場面など、最後まで引き込まれる。 中でも印象的だったのは、トラウデルが地下壕から脱出する際に、最期にエバブラウンが自分に譲ってくれた最高級の毛皮について「必要ない」とし、ヒトラーがいつも使っていた皮の手袋を見た時には「記念に片方だけでも持って行きたい…」と思う瞬間である。 お父さんみたいにいつも優しく接してくれた頼れる上司。 ついさっきまで近くにいたその人は、この世にはもういない。 彼女の心情が胸に迫る。 これは衝撃的な本だ。 歴史に名を残す恐怖の独裁者、拳を振り上げながら何かに取り憑かれたように演説する姿… 自分が持っていたそんなヒトラー像を覆してしまった。

Posted by ブクログ

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