商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 晶文社 |
発売年月日 | 2020/07/14 |
JAN | 9784794971876 |
- 書籍
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だから、もう眠らせてほしい
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だから、もう眠らせてほしい
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末期患者のQOLをなるべく良いものにしようとする“緩和ケア”の専門医による著書。ある2人の癌患者との出会い(と別れ)を軸に、緩和ケアの在り方、安楽死制度の是非についての考え方が書かれている。 タイトルは、病気の耐え難い苦痛に襲われた患者が、鎮静剤による醒めない眠り=緩やかな安楽死...
末期患者のQOLをなるべく良いものにしようとする“緩和ケア”の専門医による著書。ある2人の癌患者との出会い(と別れ)を軸に、緩和ケアの在り方、安楽死制度の是非についての考え方が書かれている。 タイトルは、病気の耐え難い苦痛に襲われた患者が、鎮静剤による醒めない眠り=緩やかな安楽死を求めて発した言葉。 少し前に『“最悪”の医療の歴史』という本を読んだ時に、過去の医学が現代から見て如何に的外れだったかに驚くと同時に、「現代医学も未来から見ればまた未熟に映るのかもしれない」という感想を抱いた。 ガンや感染症、難病等の治療についてもそうだが、医学以外の領域も絡んだりして、現代では判断がグレーだったり対処法が明確に出ていない問題について、未来には何らかの道筋が見えていてほしいと感じた。例えばこころの病気、脳死、そしてこの本で描かれている安楽死制度の問題について。 2年前に母を癌で亡くした身としては、どうしても個人的な感情を揺さぶられずにはいられない本だった。特に癌が患者の身体をどんどん蝕んでいき、抗癌剤治療ではどうにもならなくなり緩和ケアへと移る場面の描写は、ありし日のことがまざまざと目に浮かんで、読んでいて辛かった。 もし日本で安楽死制度が導入され一般的にも運用されていたら、あの時何か変わっただろうか。母はその道を選んだだろうか。もしそうしたら、自分はどう反応しただろうか。 著者は安楽死は制度として導入されるべき、でも安楽死を選択する人は1人でも減らしたい、と考えている。そのために緩和ケアが何を出来るかを考え続けている。このような先生のもとで緩和ケアを受けられたら幸せかもしれない。 先日、スイスで医師を介しない「自殺ポッド」の使用に関わった数人が逮捕された、というニュースを見た。タイムリーだ。 安楽死制度が導入され毎年数千人がその制度の下命を絶っているスイスでも、やはり批判は根強いらしい。 色々と考えさせられる、特に個人的に意義深い一冊だった。
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「持続的な深い鎮静」 そんなものがあるのだと知ったのは西先生のnoteだったと思う。安楽死と何が違う?どのタイミングで?誰が決める? そこから解放されるのは死しかないという状況で、痛みに耐え続けなければならないとか、点滴や栄養チューブによって植物のように生かされるとか。医師個...
「持続的な深い鎮静」 そんなものがあるのだと知ったのは西先生のnoteだったと思う。安楽死と何が違う?どのタイミングで?誰が決める? そこから解放されるのは死しかないという状況で、痛みに耐え続けなければならないとか、点滴や栄養チューブによって植物のように生かされるとか。医師個人の死生観や家族の都合でそれが決まってしまうのは余りにも惨い。 「耐え難い苦痛」とは身体的な事だけではないのだ。 安楽死、緩和ケアや鎮静についてもっと勉強する。生き方、死に方について家族と話し合う。
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緩和ケア病棟は大変なんですね。患者の希望が本人抜きの会議のなか多数決でないと方針決定できずにしかも主治医はその情報伝達まで背負わされてて。パターナリズム嫌うのならオープンダイアローグではやれないのかな。
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