商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2020/06/17 |
JAN | 9784106108662 |
- 書籍
- 新書
人間の義務
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人間の義務
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商品レビュー
4.5
3件のお客様レビュー
若い頃はなんの憂いも 無い毎日のなかで、 なんでも出来るような 万能感を抱き、 人生にとくべつな刺激 を求めていました。 周りに羨まれるような 大恋愛をしたい。 才能を発揮して賛辞を 浴びたい。 ・・・ しかし齢をとると共に、 なかなか思いどおりに いかない人生に、 ...
若い頃はなんの憂いも 無い毎日のなかで、 なんでも出来るような 万能感を抱き、 人生にとくべつな刺激 を求めていました。 周りに羨まれるような 大恋愛をしたい。 才能を発揮して賛辞を 浴びたい。 ・・・ しかし齢をとると共に、 なかなか思いどおりに いかない人生に、 根拠なき万能感は薄れ、 たびたび襲いくる荒波 に揉まれていくうちに、 なんの憂いも無い毎日 こそが人生の至宝なの ではと気づき始めます。 やがてだんだん身体の 自由が効かなくなり、 若さに羨望を覚える頃、 我が人生を総括する時 が来るのでしょう。 八十代も後半に生きる 著者が語る心象風景は、 やがて来たる私の老年 を垣間見せてくれます。 その生涯は成功だった のか否か。 けっきょく今日一日が 幸せで、 明日も同じく穏やかで、 そんな毎日が続くこと がひとつの成功の指標 なのでしょう。 そのために人並外れた 金儲けや出世は不要で、 只、あまり騒ぎ立てず 穏やかな笑顔で終わる。 それだけが人間の義務 かもしれないと著者は 言います。 一生は今日一日の積み 重ねであり、 今日一日をどのように 過ごすのかは自分次第。 どうせ同じ一日ならば 一つでも多くの幸せな 瞬間を積み重ねたい。 飾らない言葉でご自分 の半生を振り返り、 後進に道を指し示して くださる著者に心から 敬意を表します。
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辛い思いも生きている証、ダメ人間にも価値がある 運命は最終的に差別しない 今だから、考えたい人生の本質 この人はいつも醒めている 気になったことは次です。 ・人間の生涯は狡さと卑怯さの連続だ ・人間の義務といえば、第一にとにかく生き続けることだ ということになる ・人間が人...
辛い思いも生きている証、ダメ人間にも価値がある 運命は最終的に差別しない 今だから、考えたい人生の本質 この人はいつも醒めている 気になったことは次です。 ・人間の生涯は狡さと卑怯さの連続だ ・人間の義務といえば、第一にとにかく生き続けることだ ということになる ・人間が人間であることの証拠は、自分の魂を失わないことだと私は思いがちだが、まず生き抜くことであるようだ。私も時々この順序を誤って考えることがある ・人は生きる限り、折り目正しくなければ、人に迷惑をかけないという最低限の義務も果たせないのである。 ・義務が生じるのは、背後に必要があるからである。 ・人間の幸福感などというものは、何によって満たされるのか、本当は誰にもわからない、簡単に理解できるのは食欲ぐらいなものだ。 ・私の心を救ったのは、人間は、「まちがわない」ものでなく、むしろ「まちがえる」ことがあって当然の存在であるという考え方を植え付けられたことだ。 ・才能に関しては、空の部分も大切らしい、つまり、相手を受け入れる入れ物が相手いないと何も入らない ・しかしこの年になると、「何がよかったかわからない」という言葉は、ますます自然の重みをもって考えられる。 ・それにしても身の丈にあった、というのはいい言葉だ。 ・(勧進帳について)そこには人間の愚かさも、決して希望を捨ててはいけないといういましめも、双方がこめられていた。人間は愚かなものだったが、決して見捨てていいものでもなかった。 ・「きゃあ」と言える人は希望をもっている証拠だ。助かるために叫び声をあげるのである。しかし私はどこかで、そんなに悪あがきをしたって、助からない時は助からないと思っている。 ・今日一日の生き方を決めるのはやはり自分なのだ。そして今日一日が幸せで明日も同じようにおだやかなものであり、それが長く続けば、その人の生涯は成功だったと言える。 ・一生は、今日一日の積み重ねだ。だから、今からでも不満は修復できると言えるし、その全責任が自分にかかってくる恐ろしさにも気がつかなければならない。 目次 第1部 人間の義務 1 「生き続けること」だってむずかしい 2 「結果を受け留められる」のが大人 3 生きている限りは、「折り目正しく」 4 他者への基本的な「恐れ」を抱く 5 成功するには、「運・鈍・根」が要る 6 人間は神に操られる「木偶」でもある 7 義務が生じる背景には「必要」がある 8 人間の持つ「非人道性」を自覚しておく 9 人生は、「何がよかったか」わからない 10 誰もが「時の推移」に飲み込まれる 11 書物以外の「現実」から賢さを学ぶ 12 騒ぎ立てず「穏やかに」一生を終わる 第2部 人生の光景 1 万人に等しく訪れる「疲労」がある 2 人生は、「数年なら我慢」できることが多い 3 「追い詰められた決断」が人を人にする 4 「質より量」の仕事は総じて怖いもの 5 「日記」も深読みすれば現状が見える 6 「自然の猛威」は人間の能力を超える 7 「運命」は、最終的に人を差別しない 8 旅とは「不自由」を耐えることでもある 9 一生は、「今日一日」の積み重ねである
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この手のエッセイは文章の完結でわかりやすいのが利点。人間って面白い生き物ですよねって微笑ましく思えた。
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