全部ゆるせたらいいのに

一木けい(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2020/06/17
• JAN: 9784103514428

商品レビュー

2025/01/15

涙無しでは読めませんでした。
「目の前にいる人を曇りのない目で信じることができたら、どんなに楽だろう。どんなに生きやすいだろう。」
千映は、どうやって宇太郎を疑わなくなったのかな？
千映が、恋人だった頃の宇太郎に会いたいと思う気持ちが非常に分かり、所々自分の気持ちを代弁してくれているように感じました。
宇太郎も、恋人だった頃の千映に会いたがっていたり、宇太郎には宇太郎の木があることも頭のどこかでは、分かるのですが、今現在の私は、まだわたしの木だけしか見えないようです。諦めることも、許すことも出来ないでいるようです。
なので、千映がどのように宇太郎を許せたのか、疑わずにいられるようになったのか、気になります。

2024/12/06

題名にひかれて読みたかった本。
子育て中のちょっと神経質に感じる気持ちの描写とかとてもリアルで、その精神状態がわかりすぎた（笑）お父さんとの話は読んでいて息苦しさを感じた。家族なのに…家族だから…それがすごく嫌だったり、わかりすぎたり。この先の人生を幸せに過ごして欲しいと深く思いました。

2024/10/25

タイトルと表紙の絵からは想像できないほど、人生について考えさせられる本だった。とても読みやすいからこそ、悲惨さが伝わってくるし、主人公の後悔も伝わってくる。どんな親であれ、結局は大切な存在であり、自分の人生に大きな影響を与える存在なのだと思った。