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香港と日本 記憶・表象・アイデンティティ ちくま新書1498
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2020/06/10 |
JAN | 9784480073235 |
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香港と日本
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
今度香港に駐在で行くことになり、今の香港を知りたいと思って読みました。 結論からいうと、香港に仕事や観光で行く日本人は全員読んだ方がいい良書だと思います。 最近の日本人は韓国や台湾には興味があるけど、香港とはあまり接点がない気がします。 だからなのか、あまり日本人向けの香港情報...
今度香港に駐在で行くことになり、今の香港を知りたいと思って読みました。 結論からいうと、香港に仕事や観光で行く日本人は全員読んだ方がいい良書だと思います。 最近の日本人は韓国や台湾には興味があるけど、香港とはあまり接点がない気がします。 だからなのか、あまり日本人向けの香港情報ってありません。 もちろん、美味しいお店や観光情報は、いくらでも簡単に手に入ります…が、 実際、中国なのか?とか、あの暴動って何だったの?とか、昔の日本のことどう思うの? とかそういうことも、知りたいじゃないですか。 この本は、香港出身の若手研究者が、そういう情報を日本語でわかりやすく説明してくれる本です。 もちろん、この著者の言うことがすべて正解というわけではないだろうけれど、 香港の多くの人たちが、自分たちのことをどういう認識でいるか、 過去の歴史を振り返りながら書いてあり、 非常にわかりやすかったです。頭が整理されました。 特に特に、過去の日本のことをどう思うのか、今の中国との関係をどう思うか、などは、 正直、現地の香港の人にはかなり聞きづらいことでもあります。 だからとても参考になりました。 美味しいレストランはどこ?とかは聞けても、そういうことってホント聞きづらいですよね… 著者の方、この本を書いてくれてありがとうございます。(それも日本語で!) 香港への理解が深まり、今の香港のことがとてもよくわかりました。 政治のことは難しいですが、私は、日本は今の香港の味方でいてほしいなぁ…と この本を読んで、つくづく思いました。 そしてずっと、日本が東アジアの人にとっての、憧れの文化大国であり続けてほしいな…と、思いました。 これから香港を思い切り楽しみたいと思います!
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ざっくりだけど近年の出来事の知識があって、友達を通して香港人の空気感をなんとなく理解している私にとっては丁度ぴったりな本だった。 香港人の友達が出来て、その子からデモの話を聞いたり、アニメの事で盛り上がったり、一緒ドキュメンタリー映画を観る中で、最近少しずつ香港の状況を理解して...
ざっくりだけど近年の出来事の知識があって、友達を通して香港人の空気感をなんとなく理解している私にとっては丁度ぴったりな本だった。 香港人の友達が出来て、その子からデモの話を聞いたり、アニメの事で盛り上がったり、一緒ドキュメンタリー映画を観る中で、最近少しずつ香港の状況を理解してきた。でも、まだ具体的な時系列や政治的・歴史的背景、またそれに関する語彙を分かっていない気がしたので、少しでも知識のピンボケを直そうと本作を読んでみた。 特に、日本と香港の関係性が正直よくわからなかったので、歴史的/政治的背景と同時に、高解像度で比較的多様な現地の意見(香港人及び大陸の世論)を解説してくれたのがありがたかった。友達が使ってる言語表現や、見せてくれるネットミームのコンテクストがようやく分かった気がした。
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今まで気にしたことがなかっただけか、それとも2019年のデモ後の関係なのか、近頃日本語による香港関連の本が増えてきたような気がする。 元々図書館で探していた本が見つからず、たまたまこの本を見かけたので借りてみた。 何せ、著者は私よりも若い香港人で、果たしてどんな香港と日本の関係論...
今まで気にしたことがなかっただけか、それとも2019年のデモ後の関係なのか、近頃日本語による香港関連の本が増えてきたような気がする。 元々図書館で探していた本が見つからず、たまたまこの本を見かけたので借りてみた。 何せ、著者は私よりも若い香港人で、果たしてどんな香港と日本の関係論を展開していくのかが気になった。 私自身もなんちゃって日本研究的な専攻をしていたが、大学在学中から自分は勉強の才能も頭脳もないと気づき、早々諦めモードに。卒論テーマが決まらず泣いたくらいだから……(お墓に入るまでの黒歴史) さてこの本は、目次だけ読むと一見して内容がバラバラ感はあるが、読了後著者の一貫した考察がよく理解できるし、香港人の自分ですらそんな着眼点はなかったと気付かされる。(そもそも香港の歴史・政治環境について疎いというのも大きいが) 前半は、なんとなく後半を論じるために展開していた話のようで、話が若干飛躍したり乱雑無章だったりする印象がある。それに著者の個人的な感情(香港で生まれ育った香港人として概ね同感だが)が強く表す部分があり、中国側の考え方に偏っている人から読むと色々と反発したくなるのも予想できる。特にデモに関する記述の部分は、やはり感情的なように感じ取られる。 しかしそれもまた、香港人以外の人が表現し得ない部分のように思える。他人事ではないのだから。自分は感情を抑制するためにわざとその話題をしないようにしていたと気付かされたのかもしれない。 個人的には、かなりディープな香港を紹介しているので、そもそも著者が今まで会ってきた中国/台湾と香港の区別もできない日本人&外国人(私も散々会ってきたのでまたもや諦めモードに)がこの本を読んでもちんぷんかんぷんになるだけかもしれない。 例えば、もっと2014年の雨傘運動の経緯、なぜ逃亡犯条例が急に出てきたのかとあと少し紹介してくれたら尚良いだろう。 そもそもそういった日本人(外国人)は、この本を手に取ることはないだろうが、香港人の私でさえ、後半の香港の2019年デモ以降の話はなかなか難解だった。しかし敵国だった日本がいかに香港の中で受容され、その存在意義も変化していくという論証は非常に興味深く、おそらく香港の政治事情に詳しくなくても日本人の読者には頷ける内容だ。 「香港?中国でしょ?」という日本人にはあまりおすすめできない本だけれども、もしほんの少しでも「え?香港って中国じゃないの?」と疑問に思ったらぜひともこの本を手に取ってほしい。
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