商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ナカニシヤ出版 |
発売年月日 | 2020/03/20 |
JAN | 9784779514470 |
- 書籍
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大恐慌期における日本農村社会の再編成
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大恐慌期における日本農村社会の再編成
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農村における「資本主義の矛盾解決の現実機構」としてのセイフティネットの再編を労働,資本,土地の領域で検討した本。 農村にある慣習による旧来のセイフティネット(森林資源の開放,無尽・個人間資金融通,小作料減免慣行)と国家による大恐慌対策としての新しいセイフティネット(救農土木事業...
農村における「資本主義の矛盾解決の現実機構」としてのセイフティネットの再編を労働,資本,土地の領域で検討した本。 農村にある慣習による旧来のセイフティネット(森林資源の開放,無尽・個人間資金融通,小作料減免慣行)と国家による大恐慌対策としての新しいセイフティネット(救農土木事業,農村負債整理事業と産業組合拡充,農業保険制度)との関係が,長野県や埼玉県の事例を通して論じられていた。 日本資本主義,農村,福祉国家といった広範囲の先行研究が整理され,それに基づき本書がうまく位置づけられていたように思う。史料の分析もすごいと思った。史料から言える範囲で議論を進めていた。 1930年代および1940年代に,面接関係を前提とする相互関係を基盤とする旧来のセイフティネットが後退しつつも残存し,解体しつつも残る旧来のセイフティネットを利用しつつ新しいセイフティネットが再編された。それが,大恐慌下で日本資本主義が強靭であった理由であるという。 セイフティネットの再編が単純に進行するわけではなく,新しいセイフティネットも矛盾や限界を抱えていることを思い知らされた。
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