商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 駒草出版 |
発売年月日 | 2020/02/03 |
JAN | 9784909646279 |
- 書籍
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フライデー・ブラック
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フライデー・ブラック
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商品レビュー
4.4
21件のお客様レビュー
面白く読んだけど、独特のダークな感性にちょっと疲れて半分ぐらいで止まってしまった。 アフリカンアメリカンの目線や感性に触れる良い経験ではあったが。
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人種差別、分断、対立、貧困、それらの結果としての殺人などの重いテーマを、抑制のきいたユーモアで描くそのバランス感覚が卓越している。
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「フィンケルスティーン5〈ファイヴ〉」 他者から殺されないように自分を殺して生きる。それでも報われない黒人達。 やり切れなさ過ぎて嗚咽した。 私はこの物語を読んで悲しくて泣くけど、彼らは悲しんで泣く前に殺されてしまう。 私は安全圏で本を読むことができる特権を持っている。 その自覚...
「フィンケルスティーン5〈ファイヴ〉」 他者から殺されないように自分を殺して生きる。それでも報われない黒人達。 やり切れなさ過ぎて嗚咽した。 私はこの物語を読んで悲しくて泣くけど、彼らは悲しんで泣く前に殺されてしまう。 私は安全圏で本を読むことができる特権を持っている。 その自覚をする。 めちゃくちゃ「Hell You Talmbout」(ジャネール・モネイの楽曲)だった。 怒りを爆発させ、死んでいった名前を叫ぶ。 たった一度だけのこと。 それさえも許されないのか、アメリカという国は。 「母の言葉」 これは作者が自分の母に対して書いた短編なんだろうか。 最後にあった彼の願いが叶うと良いな。 「旧時代〈ジ・エラ〉」 他者を見た目で判断して当たり前のように差別し、軽蔑する世界が怖すぎて泣きそうになってしまった。 でもそれは今でも普通に見られる光景なので二重の意味で戦慄した。 「ラーク・ストリート」 中絶することを批判する物語だったら嫌だなあと思っていたけど杞憂に終わった。 きちんと避妊をしていなかったことや無責任な姿勢であることが何を引き起こすのか。 何を犠牲にするのか。 それをこんな視点で語るなんて。 平伏すことしかできない。 「病院にて」 言葉は誰かの背中を押すこともであるし、誰かに呪いをかけることもできる。 目には見えないパワーを持っている。 現実と空想の境目がわからなくなる。 私は完全に主人公の父親と同じ立ち位置にいた。 「ジマー・ランド」 す、凄かった……!! もしかしたらこの短編集の中で一番衝撃を受け、一番考えさせられたかもしれない。 ステレオタイプの黒人像を黒人が演じていくことの意味。 そんな姿を見て安心しているのは誰か? 映画の中で同じようなことを強要されている多くの黒人の俳優のことを思い出す。 「フライデー・ブラック」 11月26日がブラックフライデーなのでタイムリー過ぎて呻く。 搾取される販売員から見た欲望の世界。 彼の慣れきった目線や対応がまた心をざわつかせる。 セール品を求めて徘徊するゾンビの中に多分私もいた。 やりがいだけでは生活できない。 「ライオンと蜘蛛」 機嫌がいいとお話をしてくれたりする父親が何かを理由に不機嫌になって、それを察して自分が父親を怒らせてしまったかもしれない……!と勝手にビクビクしたりするあの感覚を思い出した。 個人的にめちゃくちゃ辛い物語だった。 「ライト・スピッター光を吐く者」 吃驚した。 映画を観ているようだった。 自分の存在を証明するためにそれを選んだ彼とそんな彼に選ばれた彼女。 最初から気づけていればきっと違ったはずだったのに。 誰もが間違いを犯した後に正解に辿り着く。 でも救いはある。 ラスト3ページはちょっと泣いた。 「閃光を越えて」 最後の最後で凄いものを読んでしまった……!!と震えている。 タイムループものでこれは凄い。 これは人間はどこまでも暴力的になれるという証明だ。 それでもこの物語を忘れることができないのはラストの2ページが圧巻だから。 こんな風に締めくくられるとは思わなかった。 主人公が黒人というだけで見えてくる世界が変わるし、普段私が読んでいる物語が白人を想定されているものであると思い知らされる。 暴力を振るわれることも肌の色を理由に差別をされることも彼らにとっては全て日常茶飯事なのだ。 彼らの声を余すことなく掬い上げる物語たち。 久しぶりに強烈な読書体験をした。 読んで良かった。 次にどんな物語を書くのか超楽しみ!!!!!
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