地図で見る ドイツハンドブック

ミシェル・デシェ(著者), 蔵持不三也(訳者)

• 販売会社／発売会社: 原書房
• 発売年月日: 2020/01/22
• JAN: 9784562056965

商品レビュー

2023/06/28

【琉大OPACリンク】
https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB13597166

2021/11/03

フランス・ロレーヌ大学の地理学教授が書いた。ドイツはフランス人にとってとても興味深い国と最初に書く。中央集権制のフランスに対し、連邦制をとっているドイツは多様性があるという。旧東ドイツは経済格差のため人口が減少しており、旧西ドイツに追いつくことはないのではないかと述べている。

きれいに色付けされた分析図と説明文。図のみぱらぱら見る。旧西ドイツと旧東ドイツの区域でいろいろな傾向がいまだに分かれるようだ。

・婚外出生率　2010年。旧東ドイツは5割以上が婚外出生。旧西ドイツでは多くて4割、南部は2割から3割以下。旧東ドイツでは女性の就労政策で託児所などを整備し出産を奨励した。だが統一後西ドイツへの流入が進み出生率は減ったが、婚外子の傾向は続き、単身世帯が旧東ドイツで26％、旧西ドイツで17％（2007年）、第一子出産年齢は旧東ドイツの方が2歳若く27歳。

・地形　北部が平原、中部エッセン、ライプティヒを境に山となり、スイス国境はアルプスとなる。

・農地平均規模　これも旧東西で傾向が分かれる。旧東ドイツは広く100以上、250ha以上の地域もバルト海近辺である。やはり旧体制での農地の共有化による。統一時に私有化され、大部分が信託法人の加入者による経営となる。西ドイツは小規模な家族経営。

・中欧からのドイツ人追放（1945年）　敗戦により、バルト諸国や今はポーランド領（もともとはというべきか）になった現国境部分や、現チェコのズデーテン地方、ハンガリー、ルーマイア、ユーゴスラビアなどから、中世以来その地に住んでいたドイツ人は追放された。総計1200万人がドイツに来た。そのうち2/3は西部に避難した。ミュンヘンのある南部のバイエルン地方と、北部デンマークと接する地方が多く受け入れた。
　またゲルマン風地名も消滅し、ダンツィヒははグダニスクへ、ブレスラウはブロワフと改称された。

・現在の移民　2018年　現在はディッセルドルフのある仏に接するノルトライン＝ヴァストファーレン州が移住者が4873千人で一番多く、次はミュンヘンのあるバイエルン州。
・移民の背景を持つ人　トルコ人・170万人、1990年から移住してきたロシアおよびカザフスタン出身のドイツ人250万人以上、が２大勢力。大半がドイツ語がわからない。

・国外に住むドイツ人　2015年　アメリカ110万人、ヨーロッパ諸国に180万人（イギリスに27万5000人、スイスに27万4000人、フランスのアルザス・ロレーヌ中心に20万4000人、ベネルクス3国に19万人、※イタリア19万、スペイン18万人と出るが、カナリア諸島などに住む6万のドイツ人は税金のがれのためスペイン登録をしているという。

・ドイツ人の欧州内観光旅行 2016年　スペインへ1千万人。イタリアへ5百万人、トルコ、オーストリアと続き、さらにギリシャ、クロアチア、オランダ、フランス、ポーランドと続く。

・貿易　2016年　ドイツ対フランス
　ドイツの輸出先：アメリカ9％、フランス8.4％、イギリス7％、オランダ6.5％、中国6.3％と続く。
　フランスの輸出先：ドイツ16.1％、スペイン7.5％、アメリカ7.4％、イタリア7.3％、イギリス7％と続く

・ドイツの輸入元　2016年　中国、オランダ、フランス、アメリカ、イタリア、ポーランドと続く。

2020.2.5第1刷　図書館

2020/11/19

フランス人の大学教授が、主に今のドイツを人口や産業や文化、環境などから図示して説明したもの。私には畑違いだった、ざっと読んだけど・・・