商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本文芸社 |
発売年月日 | 2020/01/29 |
JAN | 9784537141955 |
- コミック
- 日本文芸社
ガンニバル(5)
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ガンニバル(5)
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
2024年4月8日(月)にゲオ三国本町店でレンタル。4月15日(月)に読み始め同日読み終える。おもしろい。飽きさせないでよい。前にも出てきたけど、クールー病についての描写。
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敵味方入り乱れ疑心暗鬼と狂気が加速する五巻。阿川が単身敵地に乗り込んだ前巻と比べ、会議シーンも多い今巻は疾走感は抑え目だが、そのぶん緊迫感やじっとりした狂気が染みてくる。 供花村の秘密が徐徐に明らかになり、これまで敵か味方か言動が胡散すぎて(もしくは読者のフィルターのせいで)判じ...
敵味方入り乱れ疑心暗鬼と狂気が加速する五巻。阿川が単身敵地に乗り込んだ前巻と比べ、会議シーンも多い今巻は疾走感は抑え目だが、そのぶん緊迫感やじっとりした狂気が染みてくる。 供花村の秘密が徐徐に明らかになり、これまで敵か味方か言動が胡散すぎて(もしくは読者のフィルターのせいで)判じかねた人物の趨勢が続々決していく。ほ、ホントに味方だったよかったー!いやまだ完全に楽観はできないけど、阿川がいない所で本音を語ってる人はさすがに信頼していいよね……? これまで阿川が孤立無援かつ孤軍奮闘してたので、供花村の実態が県警にリークされ、後藤家に捜査のメスが入ったのが非常に心強い。阿川が培った、そして狩野から受け継いだ人脈が生かされ、仲間を得てからの来たるべき逆襲のターン。いよいよ物語の核心に迫っていく。 クルー病と狂い病、語感が似ているな…… 「子供が監禁されてるのが許せない」と息巻く阿川だが、箍が外れがちな暴力行為の数々を見ていると、本当にそれだけか?と疑わしい。彼自身逸脱した狂気を抱えており、そんな自分を懸命に抑えている。 家族の為を想うならここで降りろと促されても肯わなかったのは、刑事の意地もあるのだろうが、「供花村をお前の暴力で制圧しろ」との囁きに無意識下で誘惑されたからか…… 県警側の動きと同時進行で後藤家内部の事情も描かれるのだが、恵介・洋介の兄弟色々ありそう。藍の「庇われているのは自分」発言といい、恵介こそ最大のダークホースで、供花村を滅ぼそうと考えている? 真意の読めない後藤家の血族の中で、唯一洋介だけが監禁された子供の境遇に心痛める優しい少年として描かれているのが救い。 「あの人」の正体や藍がタブーを犯して逃げた理由など、まだまだ後藤家を巡る謎は尽きず好奇心を刺激される。 安全圏に避難した阿川の妻子も、このまま無事ではいられないんだろうな……特にましろはキーパーソンになりそうな予感。順当に考えれば救出された子供の代わりに祭りの生贄に供される展開になりそうだが、どうにか全員救われてほしい。 おぞましい因習に縛られた閉鎖的な集落、村を牛耳る謎多き一族など、要素だけ取り出せばよくある田舎が舞台の和風ホラーなのだが、登場人物のリアルな表情や息詰まる人間関係、脅迫や重圧にも屈さずタフに戦い抜く主人公のキャラ造形の成功で、サスペンス風味が濃くなっている。 従来のド田舎ホラーは異常な村人や因習から逃げに徹することでスリルや恐怖を増していたが、阿川は決して受け身に甘んじず、機転と度胸を恃みに果敢に戦いを挑むので、悲壮感はあれど絶望感はあまりなく、「この腐った村の現状を打破してくれ!」と手に汗握って応援したくなる。 物語も佳境にさしかかった頃合いだが、どういう決着を迎えるのか刮目して待ちたい。
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