商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2019/12/11 |
JAN | 9784575523003 |
- 書籍
- 文庫
人妻温泉癒やしの宿
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人妻温泉癒やしの宿
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商品レビュー
5
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宿泊客と地元と女将
二見文庫で名をあげた作者が竹書房ラブロマン文庫を経て双葉文庫へと版図を広げた、その1作目である。実力を充分に示している作家が人気を博し、レーベルを股にかけて活躍していくのを見るのはファンとしても嬉しい限り。今後の躍進をさらに期待したい。 活劇的官能を得意とする作者にしてはお...
二見文庫で名をあげた作者が竹書房ラブロマン文庫を経て双葉文庫へと版図を広げた、その1作目である。実力を充分に示している作家が人気を博し、レーベルを股にかけて活躍していくのを見るのはファンとしても嬉しい限り。今後の躍進をさらに期待したい。 活劇的官能を得意とする作者にしてはおとなしめのオーソドックスな展開ながら、やはりと言うか、さすがと言うか、官能描写の淫靡さが抜群。頁をしっかり割いてねっとり描いているのは凌辱作品もこなす作者ならではといったところか。ヒロインからの誘惑で始まりながらも主人公の責めに悶絶し、心までもトロトロに蕩けていく痴態がじっくり描かれていていやらしいことこの上ない。双葉文庫にしては珍しく300頁を超えるボリュームも頷ける官能面の充実振りと言える。 山形の鄙びた温泉街へ傷心旅行に出かける35歳の主人公が現地へ赴くはずだったマッサージ師と間違われるのは途中からさほど重要ではなくなる。宿泊客や地元の女性、そして一応のメイン格と言える旅館の女将といった様々なヒロイン達を癒していく過程で思わぬ方向に話が進んでいく物語性は程々に、新天地での出会いを通じた主人公の再出発が描かれているという趣である。主人公と同年及び年上の35歳・38歳・42歳といった熟女寄りなヒロイン3人で話は成立するのだが、20歳と28歳の年下を官能要員として加え、小悪魔チックな魅力や高飛車ながら押しに弱い一面を見せるなど、貪欲な熟女に偏らない幅広さで描き分けている。総勢5人もの大所帯ながら散漫にもならず、物語から逸脱して「居ない方が良かったのでは?」と思わせることもなく、程良いサブエピソードとして溶け込んでいると感じた。 女将とのラヴストーリーと見れば物足りなさも出てくるが、様々なヒロインとの出会いと情交の先に女将との関わりがあると見るべきであろう。最終的な幕の引き方に寸足らずな性急さは感じるものの、総じて見れば良く出来た官能小説だと言えよう。
DSK