戦場の秘密図書館～シリアに残された希望

マイク・トムソン(著者), 小国綾子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 文渓堂
• 発売年月日: 2019/12/11
• JAN: 9784799902516

商品レビュー

2024/02/03

シリア戦争真っ只中のダラスの光、秘密図書館にフォーカス。

シリア戦争、シリア難民という言葉では語り尽くせない若者たちの想いや生活が垣間見えました。

アムジャドやアーイシャに会ってみたいと思った。
秘密図書館そのものは壊されてしまっても、そこへの皆の思いや気持ちは壊れることはなかった。

数人の若者から始まった秘密図書館。その種は現在移動図書館となって花を咲かせ、鮮やかにイドリブを駆け回る。いつか秘密図書館が堂々と彼らを迎えて来れるよう新たな種を蒔きながら..。

2023/11/27

実話。
本の持つ力、本がある空間の持つ力というのは、極限状態にある人に生きる希望を与えるほど大きいものであると知った。学びたいことを学ぶことができる世界がいかに貴重かを忘れず日々を過ごそう。
そして世界が真に平和になることを心の底から願う。

2023/06/11

ネット社会、情報社会と言われていても、本当に知っておいた方が良いことは、日々の雑多な情報に埋もれてなかなか私たちの目には入らない。
今、この瞬間も世界中で多くの人々が戦争や疫病や災害や貧困に脅かされ、死と隣合わせの生活を余儀なくされているはずだ。
でもそうした人々の声が普段の私の暮らしの中に響いて来ることはまずない。
シリアという国は知っていても、アサド大統領という名前は聞いたことがあっても、僕はダラヤという街も、そこにあったという図書館のことも知らなかった。まして戦いが続き、食料も薬もまともに手に入らない中で人々がどのように生きようとするかなんて考えたことさえなかった。

僕は今まで何を学んで来たのだろうか。
僕は今、本当に大切なことを語ることができているだろうか。
僕はこれから次の世代に正しい物事を、情報を伝えていくことができるだろうか。

当たり前に本が読める幸せ。
その幸せに対して感謝することも忘れていた。
その幸せに見向きもしない人たちも多い。

自分たちの生き方について深く考えさせられる本でした。