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毒牙 義昭と光秀
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毒牙 義昭と光秀

吉川永青(著者)

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毒牙 義昭と光秀

¥2,090

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2019/11/29
JAN 9784041086438

毒牙 義昭と光秀

¥2,090

商品レビュー

4.3

6件のお客様レビュー

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2021/09/25

室町幕府最後の将軍、足利義昭を主人公とする歴史小説。 織田信長にいいように利用され、逆ギレして自滅した暗愚な将軍というイメージの足利義昭。が、本小説の義昭は知略に富み、時代を先読みし、信長と対等に敵対する。兵を持たない義昭は将軍の威光と書状で戦国時代の勝者を目指す。 特に将軍...

室町幕府最後の将軍、足利義昭を主人公とする歴史小説。 織田信長にいいように利用され、逆ギレして自滅した暗愚な将軍というイメージの足利義昭。が、本小説の義昭は知略に富み、時代を先読みし、信長と対等に敵対する。兵を持たない義昭は将軍の威光と書状で戦国時代の勝者を目指す。 特に将軍を心底、崇拝する者へのマインドコントロールは天才的。その術中にはまってしまったのが明智光秀。義明は光秀の心を巧みに操り、信長への猜疑心を植え付け、やがて本能寺の変へ。 足利義昭が優れた策略家であり、明智光秀は気が弱いお人好し。架空の設定ではあるが、義昭が戦国武将たちを言葉巧みに操って、世の中を渡っていく様は痛快。 信長、光秀の死後、秀吉の保護下で安らかに天寿を全うした実際の足利義昭は戦国時代の勝者の一人とも言える。

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2021/04/17

足利義昭の視点で、光秀と信長、ひいては、戦国の世の移り変わりをみていくもの。 なかなかに面白い。たしかに言い得ている。光秀を人が好く、細やかに過ぎる人として捉え、武士としては頼りなく映るほど優しい心根であるからこそ、信長を信じられなくなり、光秀は本能寺の変を引き起こす毒牙となった...

足利義昭の視点で、光秀と信長、ひいては、戦国の世の移り変わりをみていくもの。 なかなかに面白い。たしかに言い得ている。光秀を人が好く、細やかに過ぎる人として捉え、武士としては頼りなく映るほど優しい心根であるからこそ、信長を信じられなくなり、光秀は本能寺の変を引き起こす毒牙となったのだ。 本能寺の変をある意味、よく描いている作品でしょうね。

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2020/06/13

<毒牙>という題名に2人の人名が付されている。義昭は「足利義昭」で、光秀は「明智光秀」である。 足利義昭は、室町幕府の15代にして最後の将軍であった人物である。かの織田信長が彼を擁して京都に入って、彼は将軍となったが、後に織田信長によって駆逐されてしまった。そして足利義昭に仕え、...

<毒牙>という題名に2人の人名が付されている。義昭は「足利義昭」で、光秀は「明智光秀」である。 足利義昭は、室町幕府の15代にして最後の将軍であった人物である。かの織田信長が彼を擁して京都に入って、彼は将軍となったが、後に織田信長によって駆逐されてしまった。そして足利義昭に仕え、後に織田信長に仕え、<本能寺の変>で織田信長を倒してしまうのが明智光秀である。 本作はこの足利義昭と明智光秀とを中心視点人物に据えた小説である。義昭が中心の部分と光秀が中心の部分とが在るのだが、義昭が中心の部分の比率が高い。 将軍位を継承し得る者を出す一族に産まれながら、嫡男ではなかったことから仏門に入って興福寺で僧として活動していたが、兄で将軍であった義輝が害されたことから「将軍位を継ぐ者」として擁立されて人生が大きく変わった義昭が在る。この義昭の目線で、織田信長に擁されて京都に入ることになるまで、将軍に就任、織田信長と共に「世の秩序」の確立を目指そうとした頃、やがて織田信長に反感を抱くようになって、様々な手段で織田信長を排しようとする頃、そして織田信長に駆逐される頃、更にその後というような「信長が台頭した時代」を「裏側になる義昭の目線」で語っているというような感であるのが本作だ。 その義昭の目線で語られる物語の中に、義昭と信長の両者の間で動き回るということとなった光秀の想いというような事柄が挟み込まれている。光秀は、義昭が身を寄せた越前の朝倉家の食客であった。義昭側と朝倉家との連絡調整役を請け負うこととなった。義昭の将軍就任を果たす率兵上京を実現すべく織田信長への使いを果たさなければならなくなった時、光秀は「義昭の臣下」ということになる。他方、光秀と出会った信長は光秀を高く評価し、自身の臣下としようとする。本作での描かれ方だ… 「将軍」とは言っても、義昭の足利家に軍事的な威力、そして軍勢を支える経済的基盤等は無きに等しかった。それでも「将軍」という名と地位には「圧倒的な権威」は在った。その権威が利用される、または敢えて利用させるということで、義昭の将軍就任の頃からの歴史は在るのかもしれない。 本作は、これまでに在りそうで、意外に無かったかもしれない視点で、「織田信長が駆け上がろうとし、もう直ぐ天下を取りそうになった経過」が描かれ、なかなかに興味深い。非常に愉しく読んだ。

Posted by ブクログ

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