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惑星
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惑星

片山令子(著者)

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惑星

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 港の人/JRC
発売年月日 2019/11/01
JAN 9784896293692

商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2020/10/21

詩人の作者だからか、その扱う言葉のひとつひとつが宝石のように美しく、一編ごとにまさしく星の瞬きを眺めているかのような心地になった。 使う表現はとてもシンプルなのにとても幻想的で、そうするとほんの短いエッセイでもまるで不思議なショートショートや短編SFでも読まされているよう。 常...

詩人の作者だからか、その扱う言葉のひとつひとつが宝石のように美しく、一編ごとにまさしく星の瞬きを眺めているかのような心地になった。 使う表現はとてもシンプルなのにとても幻想的で、そうするとほんの短いエッセイでもまるで不思議なショートショートや短編SFでも読まされているよう。 常に視界は極彩で、絵本を眺めているかのような写真集を広げているような、長編メルヒェン映画を観ているようなふしぎな心地になった。 片山さんの文章はやわらかで優しく、遠くの世界へ連れて行ってくれる。

Posted by ブクログ

2019/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

詩人・絵本作家の片山令子さんがいろんなところで書いた文章がまとまっている本。 「十力の金剛石」「リボンのように」が特に素敵だった。 「あなたの血……。わかりますか?この血の赤い色は、宇宙から地球におちてきた、隕石にふくまれていた鉄の赤なんです」 遠く離れてみることで、あたらしく結ばれるものたち。無機物と有機物、遠い所と近い所の橋が渡される感覚。 「好き」という気持ちのリボンは、胸の中から横向きのひとにするりと飛んでいって、「贈り物を結ぶように蝶々結びになってみせる。でも、こっちを見たら、すぐに端を引いてほどき、戻ってくる」。 手を差し入れて掬えばふわふわと飛んでいってしまいそうな、とらえどころのない気持ちをこんなに柔らかくふさわしく表現できる方がいるのだなとびっくりした。 くまさんの絵本の話は懐かしくて、子どもや親がそれぞれ違うくまさんを見ている、というのにはなるほどと思った。 子供のことが、本当に好きでいらっしゃるのが伝わってくる。うーん?と思うところもないではないが、時代もあるし私の至らなさもあり何とも言えない。この人の愛は疑いなく強いまっすぐな愛、包み込む愛であって私にはまぶしい。 あと、アンデルセンの雪の女王は知らなかったんだけど、自分も人魚姫やマッチ売りの少女のお話って好きになれなかったタチなのでぜひ読んでみたい。 ロージナ茶房や白十字のことがたまに出てくるけど、特にロージナ茶房は私も良く行くので、つい嬉しくなる。この同じ場所で、こんなに豊かな思考と表現とを持っていたひとが、同じゼリー食べてたんだな、などと感慨にふける。でも今はもういらっしゃらないひと。 「わたしはいつも、大切なものは失ってはならないと思っています。もしほんとうに大切だと思うことができたならば、一度失ったものでも、また帰ってくるのではないかと思っています」 読んでいて、ああ素敵だなあと胸の壁にかけておきたいような言葉にたびたび出会った。そう、言葉を何度も口の中で転がして思い返すとき、ロージナ茶房の向かい側の席にまたいらっしゃるのかもしれないな、と思う。

Posted by ブクログ

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