写真集 心なごむ日本の橋 Parade Books

平野暉雄(著者)

• 販売会社／発売会社: パレード/星雲社
• 発売年月日: 2019/10/25
• JAN: 9784434264832

商品レビュー

2021/06/14

著者の平野氏は建築設計業のかたわら55歳から橋の写真を本格的にとり始める。北から南へと順に紹介。

「タウシュベツ橋梁」北海道　水が少しある季節。

「蓬莱橋」（大井川）静岡県　広い川幅にかかる木橋。そこを幼い子とおそらく父親が手をつないで渡っている。とてもほっとする。

「白川の鉄の橋」「行者橋」（白川）京都府　どちらも手すりの無い、橋というより川に渡した板面。でもそこに通勤者や買い物客、が歩き、あるいはなんと自転車で渡っている。手すりの無い橋のすぐ向こうには手すりのある橋も映っているから、こちらを渡る人は、スリルを求めているのか？

「野猿」（西川）奈良県　ロープを伝い、定員１名の木の箱で川を渡る。

「羅漢寺反り橋」島根県　アーチ型の石橋が写真では３つ連なってかかる。石見銀山の中心部に五百羅漢で有名な羅漢寺があり、五百羅漢が安置されている石窟の前に架かる。

「雄橋（おばし）」（帝釈川）広島県　岩をくりぬいた重々しい橋。これは迫力あり。解説を読むと、くりぬいたのではなく、石灰岩が浸蝕されてできた「天然の」橋。国の天然記念物。世界三大天然橋があり、他はスイスのプレビシュ、アメリカのロックブリッジ。

「弓削神社太鼓橋」愛媛県内子町　木橋に板葺きの屋根がかかっている。内子町や隣接の河辺町には屋根付きの橋が多く残っているという。

「島原武家屋敷石橋」長崎県　これは武家屋敷の通路の真ん中に水路があり、そこに架かる石橋。といっても水路は幅50ｃｍくらい。真ん中の水路が今なおそのままに残っている。島原は水の都といわれ多くの湧水がみられたという。

「識名園の石橋」沖縄県　これは欄干の曲線がいかにも沖縄風。またもうひとつの橋の欄干はごつごつした岩の塊のようで、とても存在感あり。琉球王家最大の別邸である識名園。琉球石灰岩でできている。

表紙は「丹生都比売（にうつひめ）神社太鼓橋」和歌山県　1600年代に架橋。高野山金剛峯寺の鎮守神でもある丹生都比売神社の鏡池にかかる。

19×27ｃｍで橋に合ってる横長の本。

「伝えたい日本の橋」平野暉雄氏ＨＰ
http://hiranotr.com/

2019.10.25第１刷　図書館