商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 作品社 |
発売年月日 | 2019/08/10 |
JAN | 9784861827723 |
- 書籍
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戦争と資本
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戦争と資本
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現代の戦争とネオリベラリズムとの関わりを深いレベルで学びたくて手に取った。経済のこと、現代の社会運動のことなど、いまの自分の力量では理解できなかった部分も多くあるが、資本主義の本質を「本源的蓄積」の連続と捉え、その現場として国内・国外双方での「植民地戦争」の遍在をアジェンダとし...
現代の戦争とネオリベラリズムとの関わりを深いレベルで学びたくて手に取った。経済のこと、現代の社会運動のことなど、いまの自分の力量では理解できなかった部分も多くあるが、資本主義の本質を「本源的蓄積」の連続と捉え、その現場として国内・国外双方での「植民地戦争」の遍在をアジェンダとして提出する手付きは刺激的で、とても勉強になった。細かいところはノートを取りながらまとめなおすとして、ここでは全体的な印象を。 本書での議論のポイントは、1970年代前半のフーコーの問題提起(『社会は防衛しなければならない』)を、ドゥルーズ=ガタリの戦争機械論を補助線に創造的に読みかえていくところだろう。著者は、資本主義と一体化した権力が現在進行形で戦っている内戦=「住民のなかでの戦争」の現実をそれとして認識させないことが現代の国家権力の要諦であり、だからこそ「主体性の生産」が重要になってくる、と語る。すなわち、人種的・性的・植民地主義的・宗教的な対立を貧者同士の戦争として煽り立て、一方で、資本の規範に従順な「主体」をいかに生産/再生産していくかが問題となる。そのような立場を取るので、筆者は、地球対人間、自然対人間の戦争と言う構図を提示したラトゥールの議論を厳しく批判することになる。 もうひとつのポイントは、――そして、ここがいまひとつ納得できないところなのだが――「1968年の危機」のインパクトをどう捉えるのか、である。著者は、――他の著者たちと同様に――「1968年の危機」を資本主義にとっての決定的な転機であり、転換点だったとする。理屈を読めば分かる気もするのだが、本当にそうなのか? という思いも残ってしまうのは、私自身が当時のことを不勉強だからなのだろうか?
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