ヤービの深い秋

梨木香歩(著者), 小沢さかえ

• 販売会社／発売会社: 福音館書店
• 発売年月日: 2019/08/28
• JAN: 9784834084771

商品レビュー

2025/01/04

いい冒険だった！
はじめのうちは、幻の小動物たちの暮らしを綴るような物語なのかな〜と思ってたら、途中から大冒険が始まり、それも人間たちとヤービたちの、それぞれの冒険が交錯しつつ、それぞれの視点で描かれながら、人間もヤービも成長をしていくという、けっこう盛り上がる内容でした。

ただの日々の暮らしの話ではなかった。
それぞれの心に抱える闇や課題に向き合い、成長をしていく物語。
ファンタジー版のスタンドバイミーやな〜と感じました。
ところどころで、子供が使わないような単語が出てくると、きちんと意味を書いていてくれているのも、すごく優しいな〜と感じました。
児童書ですが、心が固くなった大人にもオススメです。
優しいファンタジーです。
梨木香歩さんのファンタジー、やっぱり好きやな〜。

久しぶりの梨木香歩さんでしたが、ヤービのお話、もっと読みたい！と思って、読了後すぐに前作の「岸辺のヤービ」も買っちゃいました。
そして、来月は、続編も出るそうなので予約しちゃいました♡

この作品は、図書館で借りたのですが、手元に置いときたいので、これも買います。
このシリーズのサイズ感や厚み、ちょうどいい。

梨木香歩さんの本の装丁は、いつも素敵ですよね〜。

2024/11/16

あああ、とてもとても素敵なお話でした。子守唄のような。優しさと美しさ。
何度も言いますが、梨木香歩さんの自然を表す日本語の紡ぎ方が本当に好き。一つ一つ噛み締めて読んで、ヤービの世界の秋に立ち会えるしあわせに浸りした。
ヤービ達やウタドリさんのまわりの人達に立ち会えた旅、忘れないぞ、と思いました。
大好きです。

2024/09/11

　季節の訪れを感じ、目の前にある幸福を体いっぱいに受け止める。その方法を、近頃忘れていました。1、２年前はちゃんと出来ていたんですけど。忘れてしまったことすら、気づけていなかったみたいです。この本を読んでいると、だんだんと靄が晴れて視界が明瞭になっていくのを感じました。

　しばらく読書から離れてしまった方におすすめです。