商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2019/08/27 |
JAN | 9784105071318 |
- 書籍
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スタン・ゲッツ 音楽を生きる
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スタン・ゲッツ 音楽を生きる
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商品レビュー
4
10件のお客様レビュー
▼2段組み、587ページ。なかなかなボリューム感。そして個人的には2段組みってなんとなく嫌いなんです。ですが、これはもう、読み終わりたくないくらいにオモシロかったです。評伝の傑作です。幸福な読書でした‥‥。(いわゆるモダン・ジャズ好きな人、そしてスタン・ゲッツを多少は聴いたことが...
▼2段組み、587ページ。なかなかなボリューム感。そして個人的には2段組みってなんとなく嫌いなんです。ですが、これはもう、読み終わりたくないくらいにオモシロかったです。評伝の傑作です。幸福な読書でした‥‥。(いわゆるモダン・ジャズ好きな人、そしてスタン・ゲッツを多少は聴いたことがある人、そういった方々以外の人が読んで面白いのかと問われると、自信ありませんが) ▼ジャズ・アーティスト(テナーサックス奏者)の、スタン・ゲッツさんの評伝です。多くの人がそうでしょうが、村上春樹影響が大きいです(笑)。村上春樹さんはジャズ喫茶の経営者だったそうで、言ってみればジャズについてはセミプロというかほぼ業界人だったそうです。そして、「スタン・ゲッツ好き」を以前から公言、本作も翻訳を手掛けています。 ▼個人的には村上春樹さんは昔から読んでるんですが、それとは別線のきっかけでジャズを聴くのはこれまた昔から好きです(楽譜も読めず楽器は一切できませんが)。なんですが、スタン・ゲッツさんはこれまでそれほど好きではなかったんです。むしろここ数年はズート・シムズさん(テナー・サックス)が大好きで‥‥。ズートさんとスタンさんはほぼ同年代で、恐らくは大まか友人関係で、若い頃に同じ楽団で働いています。そんなことから、この本も読んでみようかな、と。 ▼ちゃんと調べてあって、ちゃんとジャズの歴史を横断的に把握して描いており、かつスタン・ゲッツの周囲の生存者にきっちり聞き取りしている感じが濃厚です。スタン・ゲッツさんは確かに大スターなんです。天才です。およそ半世紀近くに渡って孤高の領域の演奏を繰り広げました。そして薬物中毒とアルコール中毒と離婚訴訟に苛まれつづけ、警察に逮捕されたり頓死しかけたりしています。つまりは栄光とスキャンダルに溢れ、実に評伝としては美味しい。なんだけど、ただのゴシップではないです(ゴシップ的な楽しみ方も十分できますが)。スタンさんのキャリアと人生から、その背景の 「アメリカの50年代~80年代」 みたいなものと、 「モダン・ジャズと呼ばれる音楽とはどういう音楽で、 どのような層が演奏し、 どのような人々が楽しみ、 黒人と白人の相克があり、差別があり、 そして演奏者たちは何を考えて音楽を追及して変革して来たのか」 みたいなことが、スタンさんのスキャンダラスな人生をハラハラと楽しんでいるうちに浮かび上がってくる。 ▼そして何よりも、じわじわと、わじわじと、スタン・ゲッツの音楽が、ジャズが聴きたくなってくる。本作内で話題になっているアルバムをかけながら、聴きながら、本作を読み進める…。こ、これほどの快楽はなかなかありません。正直言って、鼻血ものの喜悦、弾けるばかりのシアワセな時間でした‥‥。 ▼同じ村上春樹さん翻訳の「さよならバードランド」が、モダンジャズルポルタージュの青春小説だったするならば、今作はモダンジャズルポルタージュの大河ロマン…と言いたくなる充実度。本当にかけがえのない時間でした‥‥。 (冒頭に書いたように、モダンジャズに興味なく、特段聴いたこともない人にとって、書籍として力を持つのかと言われると、多分持たないんだろうなあ、と思います。まあでも、内輪受けであればあるほど、それが完成度が高ければヨロコビは深くなる…んでしょうね)
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確かに、悪夢と至高。酷い取り合わせで、最初の数章で読むのを止めようと思ったくらいだ。しかし読み終えていま、読んで良かった。彼という人間の中に天才と悪夢が同居している。これは一種の悲劇だと思う。それでも強烈すぎて簡単に肯定が出来ないが、人間臭さが表れている、ともできる。 凄まじい人...
確かに、悪夢と至高。酷い取り合わせで、最初の数章で読むのを止めようと思ったくらいだ。しかし読み終えていま、読んで良かった。彼という人間の中に天才と悪夢が同居している。これは一種の悲劇だと思う。それでも強烈すぎて簡単に肯定が出来ないが、人間臭さが表れている、ともできる。 凄まじい人生で僕には耐えられない話だ。
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ひと月掛けてスタンゲッツ評伝を読了。素晴らしい音楽家でありつつ人格的に問題ある事は承知していたが、ここまで酷いお方だったとは。そこを音楽的には微塵も感じさせないのはある意味凄い。 英語版Wikipediaに掲載されたDiscographyと対比させながら読み進めることで時系列な音...
ひと月掛けてスタンゲッツ評伝を読了。素晴らしい音楽家でありつつ人格的に問題ある事は承知していたが、ここまで酷いお方だったとは。そこを音楽的には微塵も感じさせないのはある意味凄い。 英語版Wikipediaに掲載されたDiscographyと対比させながら読み進めることで時系列な音楽的キャリアを良く理解できた。訳者のゲッツ愛にも共感。 因みに以下の個人的ゲッツベスト3曲に変化無し。 1. Grandfather’s Waltz (Stan Getz&Bill Evans) 2. E Luxo So (Jazz Samba) 3. Desafinado (Getz/Gilberto) 次点 Only Trust Your Heart (Getz Au Go Go)
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