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時が止まった部屋 遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし
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時が止まった部屋 遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし

小島美羽(著者)

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時が止まった部屋 遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 原書房
発売年月日 2019/08/21
JAN 9784562056804

時が止まった部屋

¥1,540

商品レビュー

4.2

49件のお客様レビュー

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2024/10/06

数年前、ごみ屋敷と化した部屋で孤独死寸前の状態だったという親戚の話を聞いた。著者が指摘するように、私自身も孤独死に関してどこか他人事のように考えていたが、『誰ででも起こりうる』と強く意識せざるを得ない出来事だった。そんなことから本書を手に取った。 本書の中で特に印象に残ったのは、...

数年前、ごみ屋敷と化した部屋で孤独死寸前の状態だったという親戚の話を聞いた。著者が指摘するように、私自身も孤独死に関してどこか他人事のように考えていたが、『誰ででも起こりうる』と強く意識せざるを得ない出来事だった。そんなことから本書を手に取った。 本書の中で特に印象に残ったのは、ごみ屋敷での孤独死、遺品整理に関する記述だ。 ごみ屋敷と化してしまう要因として、「誰にでも起こりうる突然の喪失(大切な人の死や愛する者との別れ、離婚、解雇など)が人を無気力にさせ、『生きる』という力が欠落した結果、今までできていた生活ができなくなる。そんなとき、誰かがそばで支えてくれなければ、ごみ屋敷へとつながってしまう。」と著者は述べている。 私が経験した親戚の事例もこれに近いのではないかと思いながら本書を読み進めていた。(もちろん本当の理由は本人にしかわからないが・・・。) そんな私も独身の一人暮らし。兄弟はいない。普段は会社と自宅の往復で1日が終わり、社外コミュニティでの人付き合いはあまりないという生活を送っている。30歳を過ぎると周りも家庭を持ち、それまで親しく遊んでいた友人とも疎遠になってくる。離れて暮らす両親とも、たまに連絡を取る程度だ。 「孤独死は、周囲とのコミュニケーション不足によって起こる問題」と著者が指摘しているとおり、常日頃から周りとの関わりを大切にすることの重要性、『人間は一人では生きていくことができない。』そんな想いを改めて感じた。 また、本書を読んで驚いたことが3つある。 まず1つ目は、著者の作成したミニチュアの精巧さだ。本書では8点のミニチュアがエピソードとともに紹介されているが、そのどれもが非常に精巧で、とても独学で作ったとは考えられないほどである。 物が散乱している現場では一つひとつの物がパッケージも含め丁寧に再現されており、感服した。 2つ目は、孤独死があった場合に清掃代やリフォーム代の補償、家賃保証などをしてくれる大家向けの孤独死保険というものがあるということだ。それだけ日本において孤独死が社会問題化しているということだろう。 3つ目は、孤独死の遺品整理現場は意外にも騒然としているということだ。孤独死の現場には、『故人の友人』を名乗る人たちが次々と現れ、換金できそうな物や、自分が使いたい物を持ち出していくという。遺族のことはお構いなしにである。火事場泥棒という言葉が適切かどうかわからないが、人の死に際してそのような考えに至る人たちが多いという事実に驚きを隠せなかった。著者も「この仕事をしていて辛いと思うのは、汚物でも激臭でも、虫でもない。人間の『裏の顔』が垣間見える瞬間だ。」と述べている。

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2024/01/30

孤独死(年間3万人)の中で自殺が死因の11%を占める、それも若い男性が比較的多い、と言う。孤独死となる理由は、家族の事故死、ペットとの別れ、離婚、解雇など鬱状態から無気力になった場合だと言う。驚くべき事は、孤独死の現場で80%あると言う事例だ。それは隣近所含めて「友人」だと名乗っ...

孤独死(年間3万人)の中で自殺が死因の11%を占める、それも若い男性が比較的多い、と言う。孤独死となる理由は、家族の事故死、ペットとの別れ、離婚、解雇など鬱状態から無気力になった場合だと言う。驚くべき事は、孤独死の現場で80%あると言う事例だ。それは隣近所含めて「友人」だと名乗って入り込み、遺品等を勝手に持ち去るケースが多い事だ。また、発見が遅れる理由は、遺族とのコミュニケーションが不通となっているケースが多く、発見された時には身体の腐敗状態が最悪になっていると言う。

Posted by ブクログ

2023/12/16

遺品整理の時に『友人』を名乗る不届きものが来ると言う話は……人間ってと思ってしまった。お悔やみを言うでもなく、『金目のものを「生前に譲り受けると約束した」と言って持っていく』。 見知らぬ他人が図々しく初対面の遺族の前で死者の遺品をぶんどっていく……そんなあさましい真似が孤独死の遺...

遺品整理の時に『友人』を名乗る不届きものが来ると言う話は……人間ってと思ってしまった。お悔やみを言うでもなく、『金目のものを「生前に譲り受けると約束した」と言って持っていく』。 見知らぬ他人が図々しく初対面の遺族の前で死者の遺品をぶんどっていく……そんなあさましい真似が孤独死の遺品整理では起きているらしいというのは、想像も出来なかった。 関わりが薄かった遺族には『友人』と名乗る人物が本当に友人かどうかすらわからない。 他にもゴミ屋敷や家の中の密室。ペットの話などは、遺体の跡というものが残っていてすごいのだと書いてある。ミニチュアでもそれが再現されていた。苦手な人は苦手かもしれない。遺体はないのだが、人の形の痕が再現されているものもある。 そしてちゃんと、初めの方に写真にそのようなものがあるので苦手な人は注意と書いてある。良心的。 さらにはどれもそうだが『臭いがすごい』のだと書いてある。 それを読みながら、分かる……と思ってしまった。さすがに人間ほど大きなものはないが、昔、子猫が真夏に家の傍で死んで一日も経たずに酷い臭いを発していた。放置したのはせいぜい数時間だったのだと思うが、一週間ほどは濃厚な腐敗の臭いが消えなかった。さらにひと月はうっすらと臭いが残っていたが、鼻に残っているのか実際の臭いなのかが分からなかった。 とにかく腐敗の臭いと言うのはそれだけ『周辺に染みつく』というのは分かる。 ミニチュアの『死体の跡がくっきり残るほど』の腐敗は……絶対にとれないレベルの臭いがそこに張り付いていたのだろうなと。 死ぬなら腐る前に見つかりたいし、それが無理なら白骨化するまで見つからない方がいいと思ってしまった。 最後の方は少し優雅な孤独死の話だった。 ミニチュアも高価そうな家具が置いてあったりする。死体の痕さえなければ、『こんな部屋に住みたい』 それにしても、ミニチュアが細かくて……どうやったのだろうか。ゴミ屋敷のごみの再現とか、猫たちまで再現されてるのすごい。 『遺品整理』とは関係なくミニチュアの造りが気になる部分も多い。 これが独学。すごい。としか、言えない。

Posted by ブクログ

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