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さわこのじてん
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さわこのじてん

今美幸(著者), 今佐和子(著者)

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さわこのじてん

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 北海道新聞社
発売年月日 2019/06/08
JAN 9784894539532

さわこのじてん

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商品レビュー

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2022/05/31

北海道新聞に『いずみ』という女性だけが投稿できるコーナーがあるのですが、そこで脳性麻痺により、聴覚障害、運動障害、知的障害という3つの障がいをもった娘、さわこさんとのコミュニケーションを行うためのじてんを作ったお母さんの話が載っていて、とても興味を引きました。 この投稿はとても反...

北海道新聞に『いずみ』という女性だけが投稿できるコーナーがあるのですが、そこで脳性麻痺により、聴覚障害、運動障害、知的障害という3つの障がいをもった娘、さわこさんとのコミュニケーションを行うためのじてんを作ったお母さんの話が載っていて、とても興味を引きました。 この投稿はとても反響があり、その後、1冊の本になったのです。 本のタイトル、実際のじてんの表紙がそのまま本の表紙になっていることから想像して、じてんがそのまま本になったものだと思っていましたが、お母さんが何とかして娘とコミュニケーションを取りたいという一心で、聾学校の先生とのやり取りを見ながら、じてんをつくり、運動障害のあるさわこさんでもページがめくれるように、また言葉を探しやすいように、と何度も改良を重ねて、オリジナルのコミュニケーションツールであるじてんを作り上げたのです。 医師からは喋ることも、コミュニケーションを取ることも難しいと言われて「そうか…」と納得してしまったお母さんだったので、聾学校の先生とさわこさんの何の変化もみられない日々の絵カードのやり取りを見ていたのですが、ある日変化が訪れます。 家で何度も読んであげていた絵本の『さ』の字を指差ししてその後自分を指差し、次に『お』を指差ししてその後お母さんを指差ししたのです。 『ものには名前がある』ということに気づいたのです。 さわこさんが日常的にかかわる人やモノ、場所、感情、挨拶、意思の言葉をカテゴリー分けにし、わかる言葉が増えるごとに、ページ数も増え、作り直しをしていったことで、さわこさんは自由に他人とコミュニケーションを取ることができるようになりました。 じてんのことばかりではなく、さわこさんの日常生活、さわこさんと接することによって、色々な世界や人の心が見えてくる様子、ところどころで迷いながら進むお母さんの気持ち等、いろんな面で本当に心が揺さぶられました。 「できない」と決めつけられ、希望を奪われることの怖さも知りました。 どんな人も可能性にあふれている。 じてんを手にしたさわこさんは、大きく世界を広げたのです。 見た目で決めつけて、可能性という、その芽を摘み取ってはいけない、と強く思いました。

Posted by ブクログ

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