美術は魂に語りかける

アラン・ド・ボトン(著者), ジョン・アームストロング(著者), ダコスタ吉村花子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2019/02/16
• JAN: 9784309256184

商品レビュー

2020/08/23

アートは人を癒し、よりよい自分にしてくれうるものとのこと。ツールとして捉えるという意味でおもしろい。とはいえ、短絡的な文脈の話ではない。

メモ
・アートの7つの働き
愛しい思い出を記憶に留める
辛い人生に希望を与える
悲しみを受け入れる
かけている感情を補いバランスを取る
混沌とした自分自身を理解する
より良い人生を探求する
欲望や不満を感謝の気持ちへと変える。
・鑑賞レッスン
テクニック、政治、歴史、インパクト、癒し

・アートは運命を映し出すイメージであり私たちがどこへ向かうべきかを示している。だがどうやったらたどり着けるかと言うことへのヒントはほとんど教えてくれない。
・アートによる心の弱さに対するツールの力
忘れっぽさを補ってくれる
希望の源
悲しみに意義を与えてくれる
バランスを調節してくれる
自分を理解する助けとなってくれる
経験を広げてくれる
衰えた感性を強めてくれる
・

2019/11/01

人間にとっての美術の機能・役割について、縦横に論じている。
思想的には「保守的」ともいえる、美術への視点がかえって新鮮だった。
図版がカラーで美しい。
芸術の機能を模索する中で、美術館のあり方まで踏み込んだ議論になっている。

・どうしてもしたくないことはいくつもあるが、何を目指すべきかはあやふやでわからない。