商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2019/02/01 |
JAN | 9784594081638 |
- 書籍
- 文庫
経済で読み解く世界史
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経済で読み解く世界史
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
非常に良書。世界史の変遷を経済を切り口に説明。史実をただ事柄として羅列しても頭に入ってこないが、いつの時代も人間の性は変わらず、経済的動機によって歴史は動いていることがよくわかる。また、栄華を極めた帝国はその莫大な戦費を賄うために紙幣増刷→インフレ→国家信用低下を経て滅亡している...
非常に良書。世界史の変遷を経済を切り口に説明。史実をただ事柄として羅列しても頭に入ってこないが、いつの時代も人間の性は変わらず、経済的動機によって歴史は動いていることがよくわかる。また、栄華を極めた帝国はその莫大な戦費を賄うために紙幣増刷→インフレ→国家信用低下を経て滅亡している過去のパターンは非常に興味深かった。
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冒頭でも言われてる通り教科書での説明だと理解できない歴史的な背景が多く、本書で腑に落ちるエピソードは勉強になる。マホメットがどうしてアラビア半島を制圧できるまで組織を拡大できたのかは謎だったが、ササン朝の迫害を逃れた商人の集まりで資金が豊富だったと理解すればスムーズ。他にも古代ギ...
冒頭でも言われてる通り教科書での説明だと理解できない歴史的な背景が多く、本書で腑に落ちるエピソードは勉強になる。マホメットがどうしてアラビア半島を制圧できるまで組織を拡大できたのかは謎だったが、ササン朝の迫害を逃れた商人の集まりで資金が豊富だったと理解すればスムーズ。他にも古代ギリシャは銀山で裕福だったなども教科書では紹介されるべきなのにされていないことは山ほどある。 ただ著者は所詮塾講師、他の本の要約が中心で読みやすい本だが、政治的な私見は不要
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過去の過程→帰結、の累積が歴史。 下部構造は上部構造を規定する=経済的構造が歴史を決める。人々の経済的不満は政権を倒す。 古代、中世、近世、近代、現代の5つに分かれる。 現代は自己増殖する経済。 富は多数の人間に均分化されると余剰が生まれず投資ができない。かといって集中しすぎる...
過去の過程→帰結、の累積が歴史。 下部構造は上部構造を規定する=経済的構造が歴史を決める。人々の経済的不満は政権を倒す。 古代、中世、近世、近代、現代の5つに分かれる。 現代は自己増殖する経済。 富は多数の人間に均分化されると余剰が生まれず投資ができない。かといって集中しすぎると経済は伸びない。富裕層の消費性向は低い。資本の蓄積過ぎは投資効率が落ちる。途中に最適値αがあるはず。かつての唐もそうだった。 宋は紙幣をつかった=信用貨幣。経済は拡大したが、信用が損なわれると滅ぼされた。 ポルトガルは戦争でデフォルトし、スペインに併合された。 オランダとイギリスの東インド会社は、年間決済か事業決済かの違いがあった。 高句麗は朝鮮ではなく満州人の王国。朝鮮の歴史は満州人と朝鮮人の合作。 産業革命は化石燃料を利用したもの。近代の始まり。 綿製品は洗えるから羊毛より便利。インドの綿製品に対抗するためイギリスの産業革命が始まった。 交通革命で遠洋航行が可能になった。 経済成長には、資本の蓄積、技術革新、人口増大が必要。イギリスにはこれがあった。 他国は、技術のコピー、盗用によって追いついた。 イギリスの覇権は奴隷貿易、アヘン貿易のよって形成されたもの。 大分岐=中国と西欧の成長の差のこと。資本の蓄積の差、労働コストの差=中国は労働者が豊富なので機械化コストを賄えなかった。インドも同じ。イギリスが工業化して作った綿より中国の人海戦術のほうが安かった。中国は農業が盛んで、工業化の必要がなかった。 中国からのお茶の輸入を少なくするため、セイロンにお茶栽培を持ち込んだ。 イスラムは時間は神のもの、それを利用して利益を上げる利子は神への冒涜になる。 現代はコンドラチェフの景気波動に依存している。ピークは1970年の高度成長、2020年の発展途上国の繁栄。 コンドラチェフによれば、資本主義は技術革新で常に局面を気に抜けてきた。 1929年の暴落を予想したのは、ケネディーとリバモアだけ。フィッシャーは外れた。 当時は金本位制のため、大規模な政策はとれなかった。 フーバーは金本位制を維持したが、その次のルーズベルトは放棄した。その結果世界経済が縮小したのではないか。 ニューディール政策の評価は? 金融政策か財政政策か。実際には財政出動の規模はそれほど大きくなかった。金本位制を切ったがそれほど金融政策も大きくなかった。景気回復は自律的なものではないか。その後の戦争で本格的に回復した。 ワイマール共和国のインフレは、賠償金のせいではない。賠償金は金で支払う必要があった。 マルク安で輸出を増大させた。 ヒャルマールシャハトによるレンテンマルクの発行=土地不動産を担保とした(レンテンは地代の意味)。 アメリカがドイツへ投資したが、世界恐慌で資金の引上げ、その結果ワイマール共和国はデフォルト。 ナチスの公共事業=アウトバーン、再軍備など。労働者へ直接配分。物価を統制。シャハトがメフォという手形によって政府の借入を補助した。それが行き詰まり侵略戦争に打って出た。 イギリスは中国の幣制改革に協力すれば満州国を承認する、という条件を出したが日本は中国への進出が途絶えることを恐れて断った。 日本が中国で発行した銀行券は信用を得られなかった。台湾や韓国では規模が小さいため成立したが中国では無理だった。 日本は、中国で偽紙幣を作って国民党に打撃を与えた。 アメリカは大戦後、領土を支配せず間接的に支配した。 アメリカは軍事費は1%程度だったが、太平洋戦争で増大させた。軍事産業が大きな産業に育ったため、軍事費を減少させられなくなった。アメリカが必要とするのは永遠に続く戦争。 ベトナム戦争から、戦争は儲からなくなった。一般消費が大きくなったため戦争による軍事費だけではGDPを増大させられない。 トランプ大統領の最優先は中国の覇権を抑えること。新冷戦のパラダイムは今後も続く。習主席、プーチン大統領は事実上の皇帝。
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