おしっこ“小"百科

ヤクプ・プラヒー(著者), 阿部賢一(訳者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2018/12/12
• JAN: 9784309253909

商品レビュー

2021/03/29

　この本は図書館の児童書コーナーでみつけたのだが、読んでみたらほとんど医療・健康には関係ない内容で、この本棚にのせるか迷った。けれども前回うんこに関する児童書も載せているし、おしっこも体調を知るバロメーターとして大切だと思ったから、レビューを書くことにした。これをきっかけに消化器内科などに関心を広げられるといい。
　面白いと思ったのはレオナルド・ダ・ウィンチが階段の隅に用を足されることがないように螺旋階段の設置を発案したという話だ。螺旋階段は貴族の趣味で生まれたのかと思っていたので、理由があって作られたものだと考えもしなかった。

2019/06/04

阿部賢一さんのファンだから読んだ。こんな本も訳してるんだ、と。チェコ語の翻訳者が少ないせいもあるだろうけど。
日本では福音館書店のかがくのともで『おしっこの研究』という名著があり、そのチェコ版みたいなものかと思ったが、若いアーティストが面白がって作ったという感じ。
科学的なことも書いてあるけど、｢えっ、それホント？｣というものもあり、参考文献が書いてないので確かめようもないが、｢野球選手は、たこ予防に掌におしっこを塗る。｣(P34)などは、イマドキ尿素入りクリームがあるのに、わざわざおしっこを塗る人がいるとは思えない。
イヌイットは尿に浸した草で歯を磨くとか、チヌーク族(ネイティブ・アメリカン)のごちそうは尿に漬けたペニスとか、本当でなかったら失礼な話。
力士の排尿の仕方は完全なフィクションだが、知らない人はここに書いてあることが本当だと思うかもしれない。
宇宙空間に放出されたおしっこが星になったなんてのも笑わせようとしてるんだろうけど。
まあ、これらをあまり本当かどうかなんてやかましいこと言わず、笑える人には面白い本なのかもしれない。
真偽を判断できない子ども向けではない。子どもには福音館書店の本を薦める。