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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 人文書院 |
発売年月日 | 2018/11/28 |
JAN | 9784409130414 |
- 書籍
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帰還 父と息子を分かつ国
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帰還 父と息子を分かつ国
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商品レビュー
4.6
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リビア カダフィ独裁政権下で起こった反体制派弾圧の記録。エジプトカイロから拉致されリビアに連行され投獄された父、叔父、従兄弟達の開放を目指して二十数年間活動した記録。世界は最悪でもあり、不屈な精神と深い絶望を行き来した絶えまぬ愛の記録。知らないままでは死ねない本のひとつ。
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リビア出身の著者が33年ぶりに祖国に帰還するところか本書ははじまる。リビアの歴史についてほとんど前知識がなかったが、読み始めてすぐに引き込まれた。 故国リビアに帰還する旅の様子と帰還にいたるまでの回想録。淡々と語られるその回想は、時に内省的であり、時に挑発的であり、時に残酷的で...
リビア出身の著者が33年ぶりに祖国に帰還するところか本書ははじまる。リビアの歴史についてほとんど前知識がなかったが、読み始めてすぐに引き込まれた。 故国リビアに帰還する旅の様子と帰還にいたるまでの回想録。淡々と語られるその回想は、時に内省的であり、時に挑発的であり、時に残酷的でもあり、そして感動的でもある。小説のようにリビアの美しい街、カイロの喧騒が語られたかと思うと、欧米の学校で偽名を使った生活やカダフィの息子との対峙などがスリリングに描かれる。圧倒的リアリティを持つノンフィクション作品としての醍醐味も味わうことができる。 本書は、あくまで父と息子の関係を軸とした私的な回想録である。しかし、その回想は一族の絆、レジスタンス運動の統率、亡命、カダフィ政権とのやり取りなど、リビアの歴史と不可分であり、カダフィ政権の誕生から崩壊までの一時代が凝縮されている。だからこそ、読むものの胸を強くうつ。 このような本と出会えることが、読書を続ける理由の1つになると思う。
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故郷を「離れれば自分の根っこを絶たれ、切り倒された木の幹のように固く虚ろになってしまう。しかし、故国と決別さることも故国に戻ることもできない者は、どうすればいい?」 この悲痛な心の叫びの一文が最後まで頭から離れない。著者がリビアのカダフィ政権下でトリポリのアブサリム刑務所に収...
故郷を「離れれば自分の根っこを絶たれ、切り倒された木の幹のように固く虚ろになってしまう。しかし、故国と決別さることも故国に戻ることもできない者は、どうすればいい?」 この悲痛な心の叫びの一文が最後まで頭から離れない。著者がリビアのカダフィ政権下でトリポリのアブサリム刑務所に収監された父の消息を探す旅の記録とそこまでに一家に起こった家族の歴史。 印象に残った場面は、父が囚われていた刑務所で1270人が処刑されたその日、著者が6年間続けていた「一日一枚」の絵画鑑賞の対象を、ベラスケスの作品からマネの「皇帝マクシミリアンの処刑」に切り替えたとされるところ。マネのその絵は、政治犯の処刑を題材にしてるとのこと。 大量虐殺と同じ日に何かによってこの絵に導かれたのだろう。2017年のピューリッツァー賞受賞作。
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