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深度ある税務調査の手法 元税務調査官が明かす
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深度ある税務調査の手法 元税務調査官が明かす

清水高士(著者)

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深度ある税務調査の手法 元税務調査官が明かす

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 法令出版
発売年月日 2018/11/01
JAN 9784909600042

深度ある税務調査の手法

¥1,833

商品レビュー

3.5

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2021/03/23

 のべ34年もの長きにわたって法人税調査に従事した、国税OB税理士による書。著者はその34年のうち19年間を国税局調査部で過ごし、退職までの5年間を税務署の法人特官として勤めた、法人税調査のエキスパートです。  本書には、国税組織内での事務運営に関する記述とそれに対する苦言や提...

 のべ34年もの長きにわたって法人税調査に従事した、国税OB税理士による書。著者はその34年のうち19年間を国税局調査部で過ごし、退職までの5年間を税務署の法人特官として勤めた、法人税調査のエキスパートです。  本書には、国税組織内での事務運営に関する記述とそれに対する苦言や提言が多くしたためられています。「現職中には言えなかったことも退職したらにらまれることもないだろう」という著者の言葉が表れているかのよう。当局での経験がない者にとっては、貴重な資料になるでしょう。  深度ある調査とは、より深い考察を加えて行なう税務調査のこと。同族関係者への利益供与や架空経費、売上除外といった、秘密裏にされた行為を暴くことを目的としているようです。一般的な帳簿調査にとどまらず、反面調査や現況調査、金融機関調査、資料情報などを交えて行われます。著者は現職時代に実地調査に臨場した際は、最低でも1件の反面調査を行なっていたとのこと。22の調査事例では、その具体的な手法を明かしています。  この「深度ある調査」が有効に行なわれていないというのが、本書の主張するところのひとつ。ところどころに見られる苦言提言には、国税組織に対する著者のいきどおりがあらわれています。第5章「現職の国税職員にも読んでいただきたい」第6章「税理士を志す現職職員へ」などは、その最たる例。完全に、現職の国税職員向けに書かれているのです。組織内の訓示を垣間見るようで、面白い。  調査手法のみならず、国税組織について知りたい方にとっても、オススメの1冊です。 

Posted by ブクログ

2019/09/24

国税OBである清水税理士による税務調査本。国税OB作家といえば上田二郎税理士があげられるが現職時代の実務経験をもとにした書籍としては上田本に匹敵する内容であった。22の調査事例を中心に読み物としても楽しめる内容で、また深度ある税務調査とはどうあるべきかが詳細に記載されており、税務...

国税OBである清水税理士による税務調査本。国税OB作家といえば上田二郎税理士があげられるが現職時代の実務経験をもとにした書籍としては上田本に匹敵する内容であった。22の調査事例を中心に読み物としても楽しめる内容で、また深度ある税務調査とはどうあるべきかが詳細に記載されており、税務実務に関わる職業会計人や税務署職員にもおすすめの書籍だ。 はじめに チンギスハーン時代の旧モンゴル帝国に耶律楚材という名宰相がいましたが、 その宰相は「一事を成すには一事を省くに如かず」という名言を残しています。 要約すれば、 「一つの新しいことをやる(成す)には、不要になった事務はないのか見直して不要な事務を一つ省きなさしい」ということです。 私は財務省や外務省などの省庁になぜ「省」という文字が付くのか疑問に思っていましたが、 ある勉強会に参加したら講師の先生から、「行政というものは放っておくと肥大化するので常に事務を見直して不要になった事務は省け、ということから省と言う文字が付いている」との話がありました。 国税職員は本当に多忙であり、次から次へと事務が降りかかってきます。 無駄な事務や、あまり意味のない事務を常に見直し、そのような事務があれば省略して、その分深度ある調査事務に振り向けた方が組織の活性化に繋がるとの思いから、私からの提言もあります。 P51 重加対象所得は過少対象所得の10倍以上の重みがあると言われており、調査官も重加対象所得を持って帰れば鼻高々ですし、会社側も1,000万円から100万円を差し引いた残りの900万円の所得に対する税負担を考え、しかも一筆書けばこれで調査も終了しますと言われれば、 書いてしまうことが多いのです。しかし調査担当者が残した記録書には「一筆重加」で処理したなどと書きません。「玉選び」の項でも述べしましたが、過去に不正所得が把握された会社は調査選定されやすいのは紛れもない事実です。不正があったという記録はずっと残ります。 私が自分で玉選びを行なった法人の調査に臨場し、前回の調査で重加算税対象となった経緯を聞くと、調査担当者から「一筆重加」をお願いされたという話はいくつもありました。 このような話を聞くと、こんないい加滅な調査をやっていたのかと、我が身内の職員といえども腹立たしく感じます。 P74 この科目(販売促進費)については、こんな面白い例がありました。渋谷に小売店を数店舗所有している会社があり、調査に着手する前に店舗へ内観調査に行ったところ、店頭に「○○○円以上お買い上げいただいた方に厳正なる抽選のうえ○名様をハワイ旅行にご招待」というハガキが置いてありました。調査でこの会社に臨場したところ、 ハワイ旅行は販売促進費に計上されていましたので、支払先である旅行代理店に反面調査に行き、旅行参加者名簿を見たら、社長の家族全員と親戚でした。 P175 この本では極力固有名詞は出さないようにしていますが、この統括官はこの本の執筆中にお亡くなりになりましたので、ご供養と感謝の意味を込めてお名前を出します。 須藤正和さんです。 この上司は調査部経験が豊富な方で、 調査官·主査·総括主査の皆を集めた席で、 「皆さんはこうして特調部門に来たわけだから、 ここで深度ある調査手法を身に付けなさい」 「売上の計上漏れや棚卸の計上漏れなどの期ズレは見るな。他科目交際費など拾い上げるな。こんな調査はアルバイトでもできる。こんな調査をやっているようでは本当の深度ある調査は身に付かない。増差なんか気にせずこの1年間深度ある調査を身に付け、 今後の調査に役立ててもらえればよい」 このように言った上司に初めて出会いました。 恐らく売上·棚卸の計上漏れや他科目交際費の否認金額は、国税の職場では否認金額の多くを占めていたはずです。 これらの科目を見るなと言われた時はビックリしました。 この部門に来るまで、 私は税務署の特調部門、資料調査課の特別調査班、そして調査部の一般部門におり、調査にはそれなりの自負を持っていました。しかしこの部門に来て1か月を経過した時点で、自分は本当に深度ある調査を行なえていなかったことを思い知らされました。

Posted by ブクログ

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