はじめての明治史 東大駒場連続講義 ちくまプリマー新書312

山口輝臣(著者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2018/11/05
• JAN: 9784480683380

商品レビュー

2023/11/16

幕末の江戸幕府や明治時代への印象が変わる本。
徳川家茂は一橋派との跡継ぎ争いに勝利し将軍の地位についたものの若くして病死した程度の印象しかなかったが、実際には積極的に上洛を行っていたらしい。
また、江戸幕府は保守的だったため倒れたのではなくむしろ改革を行ったことにより瓦解していったという見方も面白かった。
そして始まった明治時代に関しても、江戸幕府が倒れた後武士は一体どうしていたのか、明治時代の終わりはどのようなものだったか等が、明治時代の人間の視点から考えられている点も良かった。

2022/02/20

高校生デビューじゃありませんが、全く新しい
自分を作り上げるイベント満載の明治政府です
育成ゲーム化するのではないか？
大河ドラマ青天を衝くの改革・法整備に象徴的
ですが歴史は時代が動いた後が知ると楽しい
本書は幕府に課せられた無理ゲーを数々の改革
や勢力調整を外部要因・最悪のタイミングの中
で行いトップの判断で瓦解した状況から、金な
し・人無し・時間なしと更なるムリゲーを権力
を得た高揚感で明治高官が乗り切った物語です

武家の商法なる言葉を産んだ秩禄処分もマイナ
ス面だけでなく産みだした成果もあった事実
倉山満先生と意見が違う内閣制度の脆弱さ
日本における華族の役割について、皇室を支え
る一面も知りたかったという渇き感
山本権兵衛目線の日露戦争（開戦の緊張感！）
などなど示唆に富んだ一冊でした(´･ω･｀)

2021/03/05

近代日本の原点である明治時代にスポットを当て、「どうして明治史なのか？」「幕府はどうして倒れたのか？」など明治の歴史を考える中で重要と思われる疑問６点を挙げ、生徒の質問を先生が解説する本書。東大駒場の講義内容をまとめた、明治史の入門書となっています。
明治史をより深く知りたい方には『明治史講義』【テーマ篇】・【人物篇】（それぞれ筑摩書房）をどうぞ。