商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 140B |
発売年月日 | 2018/10/31 |
JAN | 9784903993386 |
- 書籍
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いっとかなあかん店 京都
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いっとかなあかん店 京都
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
#97奈良県立図書情報館ビブリオバトル「回想」で紹介された本です。 2018.12 .8 https://m.facebook.com/events/322727581661229?view=permalink&id=324708701463117
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関西では、例えば「大阪の好い場所…神戸の好い場所…」と挙げて「では京都?」と問うような、3大都市を並べて論じるような感覚が少し強いのかもしれない。「三都」というような言い方になるであろうか。こういうのは、関東、東海、北陸、東北、中国、四国、九州、北海道というような国内他地域では余...
関西では、例えば「大阪の好い場所…神戸の好い場所…」と挙げて「では京都?」と問うような、3大都市を並べて論じるような感覚が少し強いのかもしれない。「三都」というような言い方になるであろうか。こういうのは、関東、東海、北陸、東北、中国、四国、九州、北海道というような国内他地域では余り聞かないような気がする。 大阪、神戸、京都と並び称するにしても、色々な統計をみれば大阪が酷く抜きん出ているような気もするのだが、神戸や京都には何か非常に大きな存在感が在るように思える。それと同時に、大阪・神戸、大阪・京都というような都市間の交通がかなり便利で、日常的に各都市間を往来している人達も非常に多いように見受けられる。そうなると、例えば「街の東側の好い場所に対して、西側や南側は?」に近い感覚で「大阪の好い場所に対して、神戸では?京都では?」という話しになるような「三都」という感覚が育まれたのかもしれない。 そういう「三都」ということの故に企画が持ち上がったのかもしれない。先行した『いっとかなあかん店 大阪』や『いっとかなあかん神戸』に対し、「それでは京都?」と登場した本書であるという。 本書については、紐解き始めると頁を繰る手が全然停められなくなった。 先行した『いっとかなあかん店 大阪』や『いっとかなあかん神戸』は、神戸在住で大阪で活動している方が綴っている。本書は京都在住で、京都で色々な活動に従事しているという方で、雑誌記事等を綴り続けているという方が綴っている。 本書も先行している大阪や神戸の本に準じて、筆者が利用して気に入っている飲食店というような話題が入っている。が、本書に所収のエッセイは、文字どおりに「酒が好きな京都の住人による、人生や想い出に関するエッセイ」である。本を一瞥して「グルメガイド」というようにも見えるのだが、話題の入口にした御店そのものに関することは、比率として少な目な篇が多数派であったと思う。それ故にこそ、何か凄く面白い読み物に出会ったと夢中になったのだ。 これは『いっとかなあかん店 大阪』や『いっとかなあかん神戸』にも共通だが、「来訪者が“消費”する飲食」ということでもない、「街に在る或る人の人生の一場面が繰り広げられる場」という感じで、本書の中に取上げられた御店に言及が在るという様子だ。 京都には何度も御邪魔している。が、本書で取上げられている御店が在る辺りを歩き廻ったような経過は在っても、御店そのものには立寄ったことが無い。そこで「本書を契機に寄ってみる」ということを思わないでもないのだが、同時に「本書に在る御店は小説の作中に登場している、作中人物達が食事を摂るか、酒を飲む場」というような感覚、「現実に出くわすか否か判り悪い場所」というような感覚も抱いてしまう。 本当に「人生と酒と」というようなエッセイとして、その舞台たる京都の街の筆者が愛する様々な御店という感じの一冊だ。本書に在る御店等を探して訪ねるという程でもなく、「そういうような場所もそう言えば在った…」という程度に記憶に留め、夕方の街をふらりと歩き廻ってみたいといような気分になる。読後の好い余韻が在る一冊だ。
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読んでいる途中で4月から東京に引っ越すことが決まったが、最後まで読んだ。 京都には唯一無二な街の空気感があるので、店も街の物語の中に織り込まれ易いような気がする。 その店の章なのに店について全く書いていなかったりするのも良い。詩的な文章で読んでいて楽しかった。
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