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深読みミュージカル 新装版 歌う家族、愛する身体
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深読みミュージカル 新装版 歌う家族、愛する身体

本橋哲也(著者)

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深読みミュージカル 新装版 歌う家族、愛する身体

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2018/10/19
JAN 9784791771158

深読みミュージカル 新装版

¥2,420

商品レビュー

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2022/05/31

見解なんて人それぞれ、そもそも「深読み」って…この場合考え過ぎは作品の雰囲気や良さをぶち壊しかねないのでは?と、はなから斜に構えていた。だがその愚見は、第一章から覆される。 論説の対象に選ばれたのは全10作品で、いずれも有名処。(自分は内8作品を鑑賞していた)そこから更に絞って...

見解なんて人それぞれ、そもそも「深読み」って…この場合考え過ぎは作品の雰囲気や良さをぶち壊しかねないのでは?と、はなから斜に構えていた。だがその愚見は、第一章から覆される。 論説の対象に選ばれたのは全10作品で、いずれも有名処。(自分は内8作品を鑑賞していた)そこから更に絞って、(特にお気に入りの)3作品の「レビュー」を振り返りたい。 『サウンド・オブ・ミュージック』 「ロマンチックな男女の恋愛物語を、中産階級の理想としての家庭神話と作りかえることに成功、そのことが(中略)観客をひきつけてきた理由です」 家庭よりも恋愛的な観点が先行していた自分にとっては、思わず作品をプレイバックしたくなるような説。でもヨーロッパの古い階級主義を乗り越え、アメリカ的な自由恋愛で結ばれて見事家庭におさまるマリアを見ていれば確かに頷ける。 しかもマリア本人は意図せずに(実は一家にとって思い出深かった)表題曲を子供達に教え、彼らは(同じく意図せずに)大佐の婚約者にそれを歌い、その場にいた大佐は愛に溢れたかつての家庭を思い出した。「君が必要だ」と言わしめたカラクリが明らかになり、気がつけば口が開いていた笑 『メリー・ポピンズ』 タイムリー!つい先日観劇したばかり。 映画の方は遠い昔に観たきりで記憶も曖昧だったが、著者の言う通りもっと娯楽色が強かった印象。舞台版は陰と陽のコントラストが顕著で原作寄り。しかもバンクス夫妻の持ち歌や人柄まで変えていたというのには驚かされた。 本作の魅力は、何と言っても思わず口ずさみたくなる楽曲!…なのだが、楽器で登場するアイテムの意味を把握できずにもいた。 「煙突掃除」もその一つだったけど… メリー・ポピンズが春風に乗ってきたように、バートをはじめとした煙突掃除屋が春に煤をはらって家庭内の風通しを良くするという推察には思わず膝を叩いた。トータルで見ると、大人になってからの発見が圧倒的に多いな… 『オペラ座の怪人』 章全体で、大好きな劇中歌"Angel of Music"をフォーカスしてくれているのがシンプルに嬉しい^ ^ 聴覚のち視覚でクリスティーヌを認識したラウルに対し、音楽(聴覚)だけで信頼関係を築いてきた怪人とクリスティーヌ。だから姿を現してもなお、引き続き自分の音楽(聴覚)だけに身を委ねるよう"Music of the Night"であんなに強調していたのか。 舞台版は敢えての「曖昧な終わり方」なんだろうけど、自分は映画版ラストの方を支持している。 製作側は本当に意図していたのかと疑うような見解もあったが、それらがまた勉強になる。英文学者目線で作品を振り返っていく作業が、発掘調査に同行しているみたいで高鳴った。新たな視点もザクザク出てきたし♪ 疑ってしまい、申し訳ありませんでした汗

Posted by ブクログ

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