オレゴンの旅

ラスカル(著者), 山田兼士(訳者), ルイ・ジョス

• 販売会社／発売会社: らんか社
• 発売年月日: 2018/10/11
• JAN: 9784883301829

商品レビュー

2024/09/08

素晴らしく美しい本だった。文章も絵も。帯びる雰囲気も何もかも。
自由になるための旅なのに、不安感や孤独感がつきまとっているのはどうしてだろう？
ぼくがこの先自分らしく生きられる場所を見つけられるといいなと願う。

2024/05/09

図書館本。オレゴンは一度しか言葉を発していませんでしたが、ぼくとのあいだには確かに固い友情があるのを感じました。最後の余韻のある終わりかたもすごく良かったです。購入希望。

2022/08/14

今年の小学校一年生に読んでやりたい絵本50冊
その35
※9/12、番号が修正されました

これはめちゃめちゃ難しい絵本です。ですからまだ読んでやれないクラスはあると思いますが、四年、五年より、一年生のほうがわかってくれるクラスや人も、すでに案外いるのでは、と思うのでご紹介します。
こういう本は本当に“人による”ので。
そうして3年後には読めるようになると思うので。

主人公はサーカスのピエロ。ピエロの仮面が外せないで苦しんでいる人です。現状を打開したい彼はあるとき、なかよしのサーカスのくま、オレゴンをオレゴン州に返そう、と思いつき、5千キロの旅を始めます。
そうして途中でみた風景、あった人々によって彼は柔らかくなっていくのですが、決定打はある時乗せてくれたトラックの運転手でした。
ピエロでいるのも大変なんだよ、といった彼に運転手さんは
「じゃあこのでかい国で黒人やってるのが楽だと思うのかい？あんた」
と返してきたのです。
あぁ、自分だけじゃない、と彼は思います。
そうして無事にオレゴンを山に返したあと、そっとピエロの鼻を山に置いて、彼は戻っていくのです。
彼が所属するべき自分の世界に……。

2022/08/18　更新