商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 同友館 |
発売年月日 | 2018/10/04 |
JAN | 9784496053771 |
- 書籍
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こうして流山市は人口増を実現している
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こうして流山市は人口増を実現している
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「これは特別の取組みではありません(KSF)。大事なのは何(WHAT)を実施したかではありません。常に市民起点で、どのよう(HOW)に考え、どのよう(HOW)に計画し、どのよう(HOW)に実施し、どのよう(HOW)に市民のための成果をあげたかです」 流山市長 井崎義治 (引...
「これは特別の取組みではありません(KSF)。大事なのは何(WHAT)を実施したかではありません。常に市民起点で、どのよう(HOW)に考え、どのよう(HOW)に計画し、どのよう(HOW)に実施し、どのよう(HOW)に市民のための成果をあげたかです」 流山市長 井崎義治 (引用)こうして流山市は人口増を実現している、著者:淡路富男、発行所:株式会社同友館、2018年、190 先日、たまたまバラエティ番組を見ていたら、女性芸人が首都圏で自分の一戸建てを建てる場所を探していた。そのとき、不動産の専門家は、「千葉県流山市がオススメ」と言っていた。首都圏から近く、自治体経営状況も良好で、子育て世代が増加していることで不動産価格も維持されやすいことが理由であった。 そのテレビを見て、私は一冊の本が頭に浮かんだ。それは、淡路富男氏によって著された「こうして流山市は人口増を実現している(同友館)」である。流山市は、井崎市長のリーダーシップにより、公的機関にマーケティング手法を取り入れ、戦略的に子育て世代の増加を実現してきた。 よくシティプロモーションという言葉を聞く。シティプロモーションとは、一般的に地方自治体が行う「宣伝・広報・営業活動」のことを指す。地域ブランドを構築するため、各自治体は、シティプロモーションに取り組む。しかし、流山市においては、人口減少時代を生き抜く4つの条件のうち、その一つに「ブランディング戦略」の推進を位置づける。本書を読み、流山市は、マーケティング手法を用い、若い世代が住みやすいというブランディングを推進するだけでなく、総合計画に具体的な施策を位置づけるなど、市が一丸となっているところに強みがあると感じた。それは、表面的なブランデイング戦略に終わらない、”未来の流山市民”を意識した施策展開であると感じたからだ。 若い夫婦層を”未来の流山市民”として、ターゲティングを絞り、共働き夫婦でも子育てしやすいまちをつくる。流山市は、豊かな自然を残し、首都圏に近いという立地にも恵まれているが、柏市、松戸市といった中核都市に隣接している。その”難敵”がひしめく中、”未来の流山市民”に住んでもらうためには、井崎市長も相当の覚悟をもって市政運営に臨んだことであろう。 マーケティングの神様、フィリップ・コトラーは、「公共機関は、その使命や問題解決、成果に対して、もっと意識的にマーケティングに取り組み、その発想を取り入れればより大きなメリットを期待できる(引用:同書、180)」と言われる。全国でいち早くマーケティング課を設置した流山市の事例は、まさに全国自治体の先駆的な取り組みと言えるだろう。 都内各駅には「母になるなら、流山市。」とのキャッチコピーによる大型ポスターが貼られているという。そのキャッチコピーを見て、流山市に移住しようとする”未来の流山市民”を裏切らない形で、流山市は、「駅前送迎保育ステーション」などの施策を展開してきた。その結果、流山市のマーケティング戦略は、人口増という目的を達成するだけではなく、副次的に不動産の魅力も高めてきた。私もリノベーションに携わっている方と話をしたことがある。そのときに「不動産のエリア価値を高めることが重要」と力説していたことを思い出した。不動産価値が高まることは、それだけ需要があり、まちの魅力が高いと言えるからだと思う。 住民にとって、何が魅力のまちであるのか。また、今後、どのようなかたに住んでもらいたいのか。牽いては、私たちのまちは、これからも魅力あるものになりつづけているのだろうか。 その解を求めるべく、私は、公共機関にもマーケティング手法を導入することは、極めて有効だと思うに至った。
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