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うらめしい絵 日本美術に見る怨恨の競演
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うらめしい絵 日本美術に見る怨恨の競演

田中圭子(著者)

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うらめしい絵 日本美術に見る怨恨の競演

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 誠文堂新光社
発売年月日 2018/08/01
JAN 9784416516676

うらめしい絵

¥1,980

商品レビュー

4.6

9件のお客様レビュー

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2024/03/23

妖しい絵の中にあるのは、女たちの情念。悔しさ、嫉妬、愛おしさ。 おどろおどろしい絵の中にこめられた想い。 絵の雰囲気に合わせた描写と画家の生涯の解説。 そのため、より深く絵が表現するものに入り込めるようになっている。

Posted by ブクログ

2024/01/14

特に日本画に強い関心があった訳ではなくて、円山応挙とか鏑木清方くらいは知ってるけど…みたいな感じでしたが、「うらめしい絵」というタイトルに惹かれて読んでみました。 日本美術の、特に女性表象を専門とする研究者の田中圭子氏が、恨みを残して亡くなった者の情念や未練を描いた作品のエピソ...

特に日本画に強い関心があった訳ではなくて、円山応挙とか鏑木清方くらいは知ってるけど…みたいな感じでしたが、「うらめしい絵」というタイトルに惹かれて読んでみました。 日本美術の、特に女性表象を専門とする研究者の田中圭子氏が、恨みを残して亡くなった者の情念や未練を描いた作品のエピソードや絵師のプロフィールなどをわかりやすく解説しています。 解説の文章表現も豊かで、作品の魅力が強く伝わってきて解説に出てくるだけで図版のない作品などはYahooで画像検索して見たりもしたほど。 絵師のエピソードとしては、大正の時代に僅か二十歳にしてどこの画塾にも属さず、ベテラン画家を制して入選し、モデルの内面を描き出すような作風で名声を得た女流画家、島成園が印象に残りました。 名声を得てからもどんどん自分の世界観を構築して実力をつけていくんですが、画家としての成熟の頂点とも思われる時期に父と兄に勝手に縁談を決められて結婚、そして結婚を境に絵に対する情熱、意欲が削がれ、その類稀な才能を失っていったというエピソードは、時代が違えば…と思わずにはいられません。 島成園という画家はこの本を読むまで存じませんでしたがこの本をきっかけに強い関心を持ちました。 「うらめしい絵」という切り口でさほどの興味もなかった日本画作品に強い興味を持たせてくれたこの著書、めっちゃおすすめです。

Posted by ブクログ

2023/08/16

とても楽しく読んだ。ひとつひとつの作品に対する解説文が長く、読み応えがある。 絵画作品を鑑賞するにあたって必要な、 ・その作品の題材に関する知識 ・その作品が描かれた時代背景に関する知識 ・その作品を描いた人物に関する知識 がすべて網羅されており、絵画鑑賞がより楽しくなる。画集...

とても楽しく読んだ。ひとつひとつの作品に対する解説文が長く、読み応えがある。 絵画作品を鑑賞するにあたって必要な、 ・その作品の題材に関する知識 ・その作品が描かれた時代背景に関する知識 ・その作品を描いた人物に関する知識 がすべて網羅されており、絵画鑑賞がより楽しくなる。画集や美術展図録などだと、解説文が短く上記が全て網羅されていない場合も多いので、貴重だと思う。 中でも印象に残ったのは、上村松園の「焔」で、何度か実物を見たことがあるが、あれが六条御息所を描いた絵だということは初めて知った。また六条御息所についても、ステレオタイプ的に、源氏に恋破れて嫉妬に狂って生霊を飛ばす年増女という浅い捉え方をしていたので、彼女が賢明で自律心の強い女性で、気持ちを抑えに抑え付けた結果として魂が抜け出てしまったという設定を知り、絵の見え方もかなり変わった。 美術館にはよく足を運ぶ方だが、一点一点の作品に対する理解はまだまだ浅く、絵画の魅力を半分も理解できていないのだろうなぁと感じた。もっともっと知識を身につけて、作品を深く味わえるようになりたい。

Posted by ブクログ