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朝、目覚めると、戦争が始まっていました
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朝、目覚めると、戦争が始まっていました

方丈社編集部(編者)

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朝、目覚めると、戦争が始まっていました

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 方丈社
発売年月日 2018/08/03
JAN 9784908925344

朝、目覚めると、戦争が始まっていました

¥1,760

商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2026/02/08

当時海外からの輸入の断絶に苦しんでいた日本にあって、豊富にあったのは伝来の「ことば」だったのではないだろうか。日米開戦の日、ほとんどの人が、厳粛な、あるいは勇ましい、詩的な言葉で、日米開戦を寿いでいた。言葉で飾り立てるくらいしかできない、貧乏暮らしであった。 さて、もし台湾有事に...

当時海外からの輸入の断絶に苦しんでいた日本にあって、豊富にあったのは伝来の「ことば」だったのではないだろうか。日米開戦の日、ほとんどの人が、厳粛な、あるいは勇ましい、詩的な言葉で、日米開戦を寿いでいた。言葉で飾り立てるくらいしかできない、貧乏暮らしであった。 さて、もし台湾有事に絡んで中国と開戦、となったとき、日本人たちはSNSにどんなことを書き込むだろうか?そして今誰にも見せるつもりのない私的な日記にはどんなことを書きつけるだろうか?

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2025/12/29

p26 野口冨士男 「お父さん、日本が戦争を始めたらしいですよ」 「アメリカらしいです」 「じゃ、出かけるから支度をしろ」 私は、それに対して咄嗟に言った。 そういうときの私の頭脳は、どうも他の人と廻転が違うらしい。アメリカと戦争状態に入ればアメリカ映画はみられなくなるというのが...

p26 野口冨士男 「お父さん、日本が戦争を始めたらしいですよ」 「アメリカらしいです」 「じゃ、出かけるから支度をしろ」 私は、それに対して咄嗟に言った。 そういうときの私の頭脳は、どうも他の人と廻転が違うらしい。アメリカと戦争状態に入ればアメリカ映画はみられなくなるというのが私の考え方で、その日私が妻をともなってみにいったのは三越新宿店の裏手にあった昭和館で、フィルムは「スミス都へ行く」であった。 p86 清沢は「けさ開戦の知らせを聞いた時に、僕は自分達の責任を感じた。こういうことにならぬように僕達が努力しなかったのが悪かった」と、感慨をもらした。 p114 松岡洋右 「欺かれた歴史 松岡と三国同盟の裏側」斎藤良衛 三国同盟の締結は、僕一生の不覚だったことを、今更ながら痛感する。世間から僕は侵略戦争の片棒かつぎと誤解されている。僕の不徳の致すところとはいいながら、誠に遺憾だ。殊に三国同盟は、アメリカの参戦防止によって、世界戦争の再起を予防し、世界平和を回復し、国家を泰山の安きにおくことを目的としたのだが、事ことごとく志とちがい、今度のような不祥事件の遠因と考えられるに至った。これを思うと、死んでも死にきれない。

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2024/11/13

朝、目覚めると、本書の画像がXに流れてきていた。 あまりに突然だったのと、再び戦争が起きかねないと言われているこのご時世を思い出して、朝から悪寒が走った。 昭和16年(1941年)12月8日は太平洋戦争が勃発した日。本書では知識人・著名人の日記や回想録から、当日の人々の反応をうか...

朝、目覚めると、本書の画像がXに流れてきていた。 あまりに突然だったのと、再び戦争が起きかねないと言われているこのご時世を思い出して、朝から悪寒が走った。 昭和16年(1941年)12月8日は太平洋戦争が勃発した日。本書では知識人・著名人の日記や回想録から、当日の人々の反応をうかがう。なお人物名の後には開戦当時の満年齢が表記されており、年齢的な背景も合わせて言葉を考察することができる。 「妖雲を排して天日を仰ぐ、といふのは実にこの日この時のことであつた。一切の躊躇、逡巡、猜疑、曖昧といふものが一掃されてただ一つの意志が決定された。瞬時にしてこの意志は全国民のものとなつたのである」(島木健作/作家/38歳) 意外というか、やっぱりというか…。 開戦を悲観し、その想いを明記している人は(自分の記録だと)54名中6名しかいなかった。 その他は弾むような筆で高揚感を表していたり、ただニュースの内容を書き連ねたりで何を考えているのかわからない人たち。(コメディアンの古川ロッパ(38歳)は、芝居本番まで待たされたあげく、芝居が中止になりボヤいていた。戦争か、単にスケジュール変更に対してかは何とも言えない) しかもこの54名は全て男性。何名かは奥様づてに開戦のニュースを知ったというが、その奥様もどのような様子で知らせたのかは明記されていない。 ラストは太宰治(36歳)の『十二月八日』という小説で締められており、語り手は太宰夫人と思われる。しかし実際は太宰が筆を執っているので、夫人が本当に開戦に喜びを覚えていたのか定かではない。 数名でも良いから、女性側の視点も交えて欲しかったのが正直なところだ。 臨時ニュースの原稿も一言一句書き記されていて、緊迫感、あとはほんのりと興奮が伝わってきた。(「午後8時45分大本営海軍部からこのように輝かしい大戦果が発表されました」) 当日のラジオニュースは早朝7時の分が有名だが、その後も数時間おきに午後9時まで開戦ニュースが放送されている。間には軍歌ナンバーを次々と流したりしていて、いつもと違う雰囲気を不気味に思う人はいなかったのかと勘繰ってしまう。 しかし54名分読んでいて気付いたのが、「新しく生まれ変わったような気分」と述べている人が多かったこと。 吉本隆明(思想家/17歳)は「パーッと天地が開けたほどの解放感」、獅子文六(作家/46歳)は「ラジオを聴く前と、別人になってるような気持」、高村光太郎(詩人/58歳)は「世界は一新せられた」、前述の太宰夫人は「私の人間は変わってしまった。日本も、けさから、違う日本になった」。 欧米から完全独立し、欧米の侵略から大東亜を解放する。文豪と呼ばれる人が、大物政治家が、その謳い文句に一斉に酔いしれていた…。 そして現代。 高揚感はないにせよ、戦争が起こっても今イチピンとこない人がいるのではないかと自分は見ている。「よく分からんけど凄いことが起きそう」「何かあってもお上が何とかしてくれる」という神風主義は、未だ根底に残ったままだ。 そう、日本は生まれ変わってなどいない。

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