商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ミネルヴァ書房 |
発売年月日 | 2018/07/17 |
JAN | 9784623083664 |
- 書籍
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住宅を持つことが当たり前だという風潮に一矢報いたく、 また、日本の住宅政策、おかしくないか?という疑問に 答えを見つけるべく、 本書を購読。 結果、私の下記の仮説が裏付けられた。 ・日本では、住宅の寿命は人1代限りで尽きる。 いわば住宅のスクラップアンドビルド。 また、そのような住宅の持ち方を、 政策(特に税制)も後押ししている。 では、なぜそのようなことが推奨されるのか。 私が考えるその答えは、 「それが日本の経済成長を支えてきたエンジンの1つであり、 その業界を支える必要があるため」 だ。 ただ、人口増減のトレンドを見れば、 すでに上記の政策で底上げするフェーズではない。 むしろ、これまでのこの住宅政策によるツケが、 色々なところに出ている。 例えば、 ・空き家が老朽化し町の安全性・景観を損ねている。 ・個人にとって人生の所得大部分を使い捨て住宅のために投じるのは大きな損失。 ・町の資産としても、住宅ストックが0である。 つまり、本書でも述べられている通り、 戸建て住宅が、公共にとっても個人にとっても 「負の遺産」になりつつある。 前置きが長くなったが、下記は印象に残った点。 ← は私の考え ・中古住宅の流通を阻むのは、取引費用の高さ。 これを整備・改善すれば、流通はしやすくなる。 ・日本の法制化における土地の扱いは、 戦後に国有や公共性の優先、などの検討がなされたが、 結局それらは内部の検討にとどまり、 土地は依然として他の商品と同じような扱われ方が 可能となってしまっている。 ←明治憲法が諸悪の根源だったのか。 いや、墾田永年私財の法か。根深い。
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行政学者の著者が、先行研究とデータに依拠して、住宅と政治の全体像を描いている。 日本の持家社会を、人々の住宅をめぐる選択を制約する「制度」そのものであるとし、その「制度」がどのように形成されてきたかを明らかにしている。それは、人々が主に新築の住宅を購入するという選択が、購入者の好...
行政学者の著者が、先行研究とデータに依拠して、住宅と政治の全体像を描いている。 日本の持家社会を、人々の住宅をめぐる選択を制約する「制度」そのものであるとし、その「制度」がどのように形成されてきたかを明らかにしている。それは、人々が主に新築の住宅を購入するという選択が、購入者の好みというよりも、様々な個別の法律や規範、慣習などによって相互補完的に支えられてきたということである。一方、人口増加が止まった現在、日本の持家社会は、「負の資産化」など深刻な問題を抱えていると指摘し、人々の選択を徐々に変えていくかたちで新しい「制度」へと誘導していく、長期的な移行のプロセスを考えるべきとしている。 住宅という身近なテーマについて、制度論をベースに丹念に分析し、政策的含意にも富む内容で、学術研究を社会や一般市民に還元する良書だと感じた。
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18/09/30読了 日本は二元モデル、社会住宅と民間の賃貸が別の性格をもつ構造で、中間層のファミリーは新築で住宅を購入し所有し続けるようになった。 取引コストが大きいので賃貸や中古の供給が限られる構造で、政府もそこには介入せず持家、新規住宅建設を後押しするような施策をうつ、というのが面白い。やはり家は買うべきなのか、。 また、震災復興にみる課題について。支援が事後に偏ることは、地方自治体を中心とした防災への投資のインセンティブ損なう、と。また、再分配資金が政治性を帯びるリスクについても。
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